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オリーブオイルのお話1 ~美味しいオリーブオイルを作る一番の条件~

f0226106_2246374.jpg先日から募集を始めたオリーブの木オーナー制度「ヴェヌス エ サルス」

ヴェヌス エ サルスのオリーブオイルは「すごく美味しい」という言葉では言い表せないほど、本当に美味しいオリーブオイル。イタリア全土に「極上」と呼ばれるオイルは色々とあるが、ヴェヌス エ サルスのオイルはそんなオイルのひとつだと言ってよいであろう。

では、「美味しいオリーブオイルを作るのに欠かせない条件」、、、とは?ヴェヌス エ サルスのオリーブオイルを作るアルベルト氏に聞いてみた。美味しいオリーブオイルを作るのに一番必要な条件とは?

「それは”良い状態のオリーブを作る事”でしょ。どんなに作り手が優秀でも、どんなにいい機械を使っても、肝心のオリーブが健康な状況でなければ、美味しいオイルは作れないでしょ。」

美味しいオリーブオイルを作る条件は、

1、正しい収穫時期
2、できるだけ早くオイルにする
3、製造中に温度を上げすぎない

と言われる。実際にはこれだけではく色々な条件が絡んで美味しいオリーブオイルが作れるわけであるが、どんなに製法にこだわったとしても元々のオリーブ自体が美味しくなければ全て台無しになってしまう、という訳だ。

f0226106_22521092.jpgでは、美味しいオリーブはどうやって作るの?ヴェヌス エ サルスのオリーブ畑について聞いてみた。

「ヴェヌス エ サルスのオリーブ畑?そりゃ企業秘密だよ(笑)あの畑の土地はね、僕が小さい頃によく遊んでいた秘密基地なんだよ。オリーブオイル作りを始めて10年くらい経った頃、いまから15年前かな、にあの土地がオリーブ栽培にすごく適している、という事に気が付いてね。子供の頃の秘密基地に”秘密のオリーブ畑”を作ることを決めたんだよ。」

子供の頃の秘密基地が、大人になってから改めて秘密基地と化したのが”秘密のオリーブ畑”。

最初は何から手を付けたのでしょう??

「まずは土作りから。土の質の分析をしてどんな肥料が必要かをまずは決めたんだ。肥料と言っても無農薬で作りたかったから、肥料は自然のもの。その後に自分の目で苗を選び、畑に植えたんだ。オリーブの品種は僕が一番好きなチェラソーラ種。普通はひとつの畑の中に色々な種類を混植するんだけれど、僕が選んだのは1種類のみ。ブレンドではなく、その品種が持つ美味しさを引き出すモノクルティヴァル(単種)のオイルを作りたかったからね。50本のチェラソーラ種の苗を植えたんだよ。」

オリーブオイルに情熱を傾けるアルベルト氏は話始めると止まらない。息付く暇もなく話続ける。

f0226106_22554573.jpgさて、こうして大切に植えられたオリーブの木、その後は、、、?

「畑はチョコチョコ自分の目でチェックしににいって、問題があればすぐに対処。剪定方法も自分で決めたし、その後の肥料や土の手入れも全て細かくチェックしていたんだよ。僕は多くのオリーブ畑のコンサルタントをやっているけれど、やっぱり自分の秘密の畑は特別だからね。あ、他のオリーブ畑もきちんとみているよ(苦笑)」

コンサルの場合は畑の持ち主の意見も反映させた上で、美味しいオイル作りをするのがコンサルタントの仕事だが、自分の畑の場合、100%自分が思ったように栽培ができるのが魅力だというアルベルト氏。

オリーブオイル作りは最初から順調であったのだろうか?

「オリーブの実が付き始めるまでは5年位かかったかな。最初の頃は色々と実験してみたんだよ。既に経験があったから最初からそこそこ美味しいオイルができたけれど、やはり木が若いうちはなかなか僕が目指すオイルを作るのは難しくてね。あの畑のオイルは他の人に売った事は1回もないんだよ。何せ”秘密の畑”だからね(笑)10年が経った頃から安定した美味しいオイルが作れるようになってきたんだよ。」

オリーブの苗を植えてからこまめに手入れをしながら育てる事10年、やっとアルベルト氏が求めるオイルにたどり着いた。

では何故それを日本の皆様に?

「この50本のオリーブの木は僕の子供なんだよ。手間暇かけて育ててきた子供達を、その価値が分かってくれる人達と一緒に共有して、そして育てていきたいと思ったんだよ。今までオリーブオイルをヨーロッパ、アメリカ、そしてアジアと色々な国に販売してきたけれど、その中でも日本の皆さんはすごく勉強熱心でオリーブオイルへの関心が高い、といつも感心していてね。それで日本の皆さんと一緒にこの木を育てていきたいな~、とオリーブの木オーナー制度を思いついたんだよ。でもその頃はまだ心の中で思っていただけでね。そんな頃にREIKO(=私)と知り合ったんだ。彼女と色々と話をしているうちに、”この人と一緒にやりたい!”と強く思うようになってね。3年かかって、REIKOを口説き落とした(笑)」

ちなみに、私が口説かれたのはオリーブの木オーナー制度に関してなので、お間違えのないように。

思ってみればアルベルト氏と知り合ったのは6年前。彼が独立して間もない頃だった。最初から弾丸トークでオリーブオイルを語るアルベルト氏から私も色々な事を学んだ。アルベルト氏の”秘密の畑”にも何度も足を運び、3年間自分の目でもその丁寧な仕事、いつもフカフカな土、状態の良いオリーブを見続けてきた。終に3年後に「うん。この人なら、この畑なら、一緒にオリーブの木オーナー制度を始めてみても良いかも、、、」と私も思い始めたのだった。

少し話しが逸れたが、ヴェヌス エ サルスのオリーブオイルを作るオリーブが栽培される「秘密のオリーブ畑」はこうして生まれたのであった。つまりヴェヌス エ サルスの土台作りは15年前から始まっていた、という事になる。秀逸なオリーブオイル作りは長い年月と情熱をかけて作られるものなのだ。

日本の皆さんから良く聞くこんな言葉。

「1年に1回だけ収穫してオリーブオイルにするだけなのに、オリーブオイルって随分高いですよね」

生産者の近くで彼らのオリーブオイル作りを見ていると、日々の努力が皆さんになかなか伝わらないのがすごくもどかしくも感じる。そんな事を日本の皆さんにも伝えたい、と思ったのが「オリーブの木オーナー制度ヴェヌス エ サルス」をやってみようか、と思ったひとつの理由でもあった。

2004年にイタリアに来てからというもの、年々興味が増してくるオリーブオイル。私がここで学んだ事をこれからも少しずつ皆さんにお伝えしていこうと思う。
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by lacucinasiciliana | 2011-07-25 06:50 | オリーブオイルのお話
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