<< 今年もオレンジの季節が始まった! 1年に1回の伝統行事!家族で行... >>

収穫したオリーブオイルを絞る

さて、ドミンゴ家で収穫したオリーブは家でオイルにする??

オリーブオイルを造るための搾油所は個人レベルで揃えられる設備投資ではない。(数千万~億単位のところも)なので、市の中にいくつか、共同の搾油所がある。これも市営ではなく個人で経営されているのだが、そこに持っていってオイルにしてもらい、それを自ら引き取りにいくシステムだ。ドミンゴ家は畑から車で約10分ほどのところにある搾油所に毎年持っていく。

f0226106_23225358.jpg


小さくコンパクトながらなかなか清潔な感じがするフラントイオ(搾油所)だ。

ここに持っていくと、まずは大きな入れ物にオリーブは移される。

f0226106_23271271.jpg


後は自分の番が来るのを待つ。一応電話で予約を入れてから行くものの、待ち時間は長い。

f0226106_23284678.jpg


ひたすら待つ、待つ。待ち時間を利用して、よそ様のオリーブを覗いたり、搾油システムをじっくり見学したり。

最近のフラントイオは完全真空システムをとっているところが多いため、オイルができるまでの途中経過が見れないところも多い。ところがこういう村のフラントイオは10年以上前の機械を使っているところも多いため、途中経過がチョロチョロと覗けるところも面白い。例えばここ。↓

f0226106_23333113.jpg


オイルを抽出するのには2つの違うタイプの遠心分離機にかけるのだが、これは第一段階の遠心分離機にかけた後。奥がオリーブの中に含まれる水分で、手前がオイルだ。通常、この辺もフタがしてあったりして見えないところだが、いかに水分の量が多くオイルの量が少ないか、お分かりいただけることであろう。

そして待つこと約1時間半。私達の番がやってきた。

f0226106_23374820.jpg


大きな入れ物2個分、約1000キロのオリーブだ。

f0226106_2339447.jpg


オリーブはまず、枝や葉を取る機械にかけ流水で洗浄。その後、オイルと水分を分離しやすくするために攪拌される。攪拌中にはどこに誰のものが入っているかわからなくならないよう、名前が書かれている。その後、2回の遠心分離を経てようやくオイルとなって出てくる。その間約40分程度、、、、。

f0226106_23443449.jpg


絞りたてのオイルはこんなに美しい色をしている。そして絞りたてオイルは温かく最初出てくるときには湯気が見える。緑とも黄色とも言えない絞りたてエクストラ バージン オリーブオイルは、まだ少し濁っている。これをしばらくタンクに入れて放置して自然ろ過させる。いわゆるノンフィルター方式だ。

オリーブオイルが出るのを、持ち帰りようの小さなタンクに詰めながら見ること約30分。至福の時間だ。

こうして出てきたオイルは今回の分だけで165リットル。車に乗せて家に持って帰り、大きなタンクに移すのだ。

f0226106_23534149.jpg


今年、ドミンゴ家で収穫したオリーブから絞られたオリーブオイルは総量で225リットル。このオリーブオイルは売るわけではないので、一家で消費するオリーブオイルの量としては十分すぎるくらいの量だ。

こうして今年のオリーブ収穫は終了した。

この時期、シチリアの田舎をドライブしていると、あちらこちらでオリーブの収穫風景に出会う。それは大半が家族で使うオリーブオイルの収穫だ。シチリアの人達にとってはオリーブオイルは非常に身近な存在であり、自家製オリーブから絞ったエキストラ バージン オリーブオイルを使っている家庭も少なくない。彼らにとっては当然、

「オリーブオイル=エキストラ バージン オリーブオイル」

であり、日本でいうところの「オリーブオイル(かつては”ピュア”と呼ばれていた)」の存在を知らない人も多い。そして、エキストラ バージン オリーブオイルが家庭に大量にあるわけだから、あえてスーパーでサラダ油を買ったりなどもあまりしない。なんという贅沢なんだろうか。

お金では買う事のできない「贅沢」を垣間見ることが多いシチリアでの生活。こういうことが本来の豊かさなのでは、、、、と、考えさせられる今年のオリーブ収穫であった。
[PR]
by lacucinasiciliana | 2011-11-03 23:16 | オリーブオイルのお話
<< 今年もオレンジの季節が始まった! 1年に1回の伝統行事!家族で行... >>