2011年 01月 13日 ( 2 )

シチリア伝統の一皿 1 「Pasta con le sarde・鰯のパスタ ~先人の知恵がたっぷりと詰まった貧乏料理~」

このブログのカテゴリーの中に「シチリア伝統の一皿」があります。ブログを立ち上げた時に、「シチリアと言えばこの一皿、、、」という一品を取り上げていこう!と思ったのも束の間。春からの忙しいシーズンに突入してしまい、去年はすっかりダメダメモードとなってしまったこのブログ、、、。結局「伝統の一皿」は一皿も紹介しないまま2010年は終了してしまいました(汗)

気を取り直して2011年!改めて「シチリア伝統の一皿」に着眼していきたいと思います。

さて、「シチリア料理といって思い浮かべる料理を一皿あげてください」

と言ったら、皆さん、何を想像しますか??

私の中でまず外せないのは、「鰯のパスタ」。ラ ターボラ シチリアーナの料理教室でも頻繁にリクエストにあがってくる人気の一品です。

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今となっては人気のこの一皿ですが、かつては「cucina povera(貧乏料理)」と言われていました。もともと鰯は安い(価格が)な魚。その売れ残りを使って生まれたのが鰯のパスタなのです。

鰯のパスタに欠かせないのは「フィノッキエット」という野草。これは「野生のフィノッキオ」でシチリアでは冬になると田舎道に沢山生えています。通常売られている白いフィノッキオ(フェンネル=ういきょう)は、株をつけるように改良されたもので、もともとは雑草だったフィノッキオは消毒作用があるといわれ、売れ残った鰯を安全に食べる為の昔の人の知恵でしょう。レーズン、松の実も欠かせない材料です。

鰯のパスタ、、、と一言で言っても色々なバージョンがあり、、、

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・in rosso(イン ロッソ) ・・・ トマトが入るバージョン
・in bianco(イン ビアンコ)・・・ トマトは入らないバージョン。サフランが入っていることが多い
・al forno(アルフォルノ)・・・ オーブン焼きバージョン → 伝統料理はコレ

この3つに大別されます。私が作るのは「in bianco(写真バック)」。鰯やフィノッキオの味がダイレクトに感じられます。ちなみに、ドンナフランカのレッスンでは「in rosso(写真左上)」、田舎マンマのレッスンでは「al forno(写真右下)」、、、伝統の一皿と言っても人によって微妙にレシピが違うのも面白いところ。写真を見比べてお分かりのように、作る人によって別のお皿、、、のようです。ちなみに一番上の写真(1枚目の写真)は、私が今まで食べた「鰯のパスタ」の中で、一番鰯のパスタらしかったもの。どこがって、、、ドカン!としたこの量(ちなみに1人前の量です)と、上品過ぎない味&盛り付け(笑)ドンナフランカのレッスンで作る鰯のパスタはと~~~っても美味しいのですが、ものすごく上品で上等な味がします。が、鰯のパスタは本来大衆料理。このくらいドカンと行かなきゃ!と、絵に描いたような一皿でした。ちなみに完食はできませんでした。絶対パスタ150g以上入っていたはず、、、。ちなみにパスタはブガティーニという穴あきパスタを合わせるのが基本です。

そして鰯のパスタに欠かせないのは下のエントリーで紹介している「カリカリパン粉」。フライパンでカリカリに焼いたパン粉を振り掛けます。ドンナフランカのはかかっていませんが、後乗せタイプだったので自分でかけてから食べました。

鰯のパスタであるポイントは、

・ 鰯が入っていること!(当たり前過ぎる!)
・ 野生のウイキョウを使っていること。
・ 松の実、レーズンもお忘れなく
・ パン粉も忘れられません!

と、こんなところでしょうか、、、。パスタの種類は基本は「ブガティーニ」と書きましたが、オーブン焼きにする場合はペンネやリガトーニが多いそうです。って、オーブン焼きが昔から家庭で作られている食べ方らしいんですけどね。。。。

写真を見てもお分かりのように、同じ名前の一皿なのに全く様相が違います。地方に寄っても随分違うのが更に面白いところで。シチリアを旅行中、色々な料理を食べたいのは山々だと思いますが、、、1品絞って何度も注文してみるのも面白い食の楽しみ方ですよん♪


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by lacucinasiciliana | 2011-01-13 00:11 | シチリア伝統の一皿

貧乏調味料??「シチリア名物 カリカリパン粉」

シチリアの州都はパレルモは「イスラムで一番美しい街」とまで言われ、かつて栄華を極めたシチリア。しかし栄華の裏には影があることも事実で、、、。

貴族と農民の貧富の差がとても激しかったシチリア。貴族は北からやってきたバターを使ったカロリーがもんのすごく高そうなコテコテ料理を食べていた一方、農民達はいつも食料に困っていました。主食はパンやパスタなど小麦を原料としたもので、肉はご馳走。魚は海に行けばドッサリととれるけれど、小麦や野菜は農業という知恵を必要とされるもの。なので、魚よりも小麦のほうが高価だったらしいシチリア。ドミンゴマンマの実家は、小麦、ブドウ、野菜などなどの農園を経営していたそうで、

「漁師が”小麦をください、、、”って時々ドアを叩くのよ。小麦をあげても彼らは食べる術を知らないから、パンを良くあげていたわ」

と、マンマ。物々交換、、、というより、漁師達は栄養素を確保するのに必死だったのでしょうね。

小麦は自分達で製粉して手打ちパスタを作って乾燥させるか、もしくはパンとなります。パスタは保存できるけれど、パンは、、、固くなってしまったらそのまま食べれません。でも、こんなに貴重な小麦、捨てるわけには行きません!と言うことで、昔の人がパンの再利用方法として生み出した(?)のが「パン粉」

シチリアではパン粉はありとあらゆる方法で利用されています。パン粉なしではシチリア料理は語れない、、、というくらい、本当に使用頻度が高いパン粉。中でも面白いのが、「カリカリパン粉」。

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■ シチリア名物 カリカリパン粉

<材料>
古く硬くなったフランスパン
オリーブオイル

① 古く硬くなったフランスパンは、小さめに切ってフードプロセッサーで細かくするか、チーズおろしで削る。
② フライパンにオリーブオイル大さじ1と①を入れて、木ベラでかき混ぜながら焦げ色が付くまで炒める。
* 最初はオイルとパン粉がダマダマになるけれど、そのうちオイルが全体に浸透するのでご心配なく。
③ パスタの上に調味料としてお好みで。

* お好みでアンチョビやイタリアンパセリ、塩、コショウを入れても美味しい。

「え~~~?」って思うかも知れませんが、是非お試しあれ。サクサクした食感と香ばしさがクセになる一品です。「貧乏人のパルミジャーノ」とよく言われるこのカリカリパン粉。いやいや、パルミジャーノよりも美味しいかも!?オリーブオイルや良質なものを使ってあげてください。香り高いカリカリパン粉ができあがります。

シチリアの人達は、パスタによって数種のカリカリパン粉を使い分けます。奥が深い、カリカリパン粉。極めてみたい方はシチリアへ(笑)

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by lacucinasiciliana | 2011-01-13 00:05 | 私の食卓