2011年 01月 21日 ( 1 )

シチリア伝統の一皿 2 「Cous cous di carne・豚肉と冬野菜のクスクス ~消えつつある伝統 幻の一皿~」

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「シチリア伝統の一皿 」というより、

「シチリア幻の一皿」

と言ったほうが似合うこの一品。

トラーパニはシチリアの中でも、イタリアの中でも粉からクスクスを手作りして食べる唯一の地域です。クスクストラパネーゼと言えば、魚介のスープをたっぷりと染み込ませた一品で、ここらへんの名物料理でもあります。トラーパニのトラットリアに行けば、「Primo Piatto(プリモピアット)」のところに必ず「Cous cous di pesce(魚のクスクス)」があります。しかし、、、お肉のクスクス??これはほとんど目にする事もなく、、、。

「一度、お肉のクスクス食べてみたいのよね。」

トラーパニに住む友人@イタリア人女子、に言われたこの一言。

「え?ワタクシ、何度も食べたけど、、、、(汗)」

私がトラパネーゼも食べた事がないというお肉のクスクスを何度も食べられるのは、、、、そう、勘が良い方はもうお気づき??ドミンゴマンマはクスクス名人だから!

ドミンゴマンマの作る「Cous cous di pesce(魚のクスクス)」は、トラーパニで一番美味しい!と思っている私ですが、マンマ、冬になるとお肉のクスクスを時折作ります。

お肉のクスクスは、お肉でブロードをとり、それとは別に冬野菜を煮込んだサルサ(ソース)を作ります。クスクスにはお肉のブロードをしっかりと染み込ませ、そこに野菜ソースをたっぷりとかけて食べる、、、なかなか想像が難しい味ですね(苦笑)

「ブロッコリーは庭のがなければ、お肉のクスクスは作らないわ」

マンマはブロッコリー(=シチリアの方言で”カリフラワー”を指す!)は自家製じゃなきゃダメ、と。冬野菜は、ブロッコリーを始め、カルチョーフィ、ジーラ(という名の野草です)などが入りますが、クタクタに煮込むため原型は留めていません。

「サルサには冬野菜が合うのよ。」

というマンマ、冬以外に肉のクスクスは作りません。昔は寒い冬(と言ってもシチリアの冬はさほど寒くありませんが、、、)には肉をたっぷりと摂取して栄養補給をしよう!と、冬にはお肉のクスクスを?と想像する私。もっとも、シチリアのあっつ~い夏に、お肉のクスクスを作りたい、、、とも、食べたい、、、とも思わないですけどね(笑)「伝統」ってそんな季節感から出来上がったものなんでしょうね。

トラーパニに住む人達の中でも「魚のクスクス」ですら作れない人が多くなってきた、、、という今日この頃。お肉のクスクスを作れる人は一体どれだけ残っている事やら、、、もはやコレを作れる人は希少価値に値します。

ユーロになってからのインフレと不況によりマンマも働かなければ生きていけなくなってきた今、母から娘へ、、、と受け継がれてきた家庭の味も、跡取りがいなくなってきてしまっているのが現実。非常に残念な気がします。

よしっ!私が日本人代表として、お肉のクスクス、引き継ぎます!(爆)

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■REIの朝通信!朝時間.jp 朝美人公式ブログ「ボーノな毎日!」もヨロシクです♪

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by lacucinasiciliana | 2011-01-21 20:48 | シチリア伝統の一皿