2011年 08月 13日 ( 1 )

土と共に生きる人

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土と共に生きる人は何故かいい顔をしている。何故だろうか?

サルバトーレはオリーブの木の剪定名人。このブログでもおなじみのオリーブオイル生産者アルベルト・ガッルッフォ氏のお抱え剪定師だ。剪定はオリーブの収穫が終わった後、毎年春~初夏にかけて行われる。秋には収穫も行う訳だが、彼のもうひとつの顔は「メロン農家」だ。

トラーパニ近郊は夏に収穫して冬まで保存が可能だという「Melone d'Inveno」、その名も「冬メロン」の大生産地。一時期、メロン農家が減ってきた時期、スローフード協会がプレシディオとしてリストに登録した。(プレシディオとは、スローフード協会がリストアップしてプロモーション活動などの援助を行うという「伝統食材リスト」だ。そうする事で、消え行く伝統食材を守るのだ。)しかし、そうしたところ今度は農家が増えてしまって今では価値が激減。サルバトーレ曰く、

「今年は1kg当たり0.2ユーロで取引されているんだよ。僕は好きで植えているけれど、これじゃもう食べていけないよね。」

生産量のコントロールとは難しいものだと本当に思った。

それでもサルバトーレは自分が植えたメロンを誇らしげに持って来てくれた。

「Melone d'Invernoには2種類あってね。ティメオとエリオス。さっき2種類食べ比べしてみたでしょ?どっちが好き?」

冬メロンに種類があることすら知らなかった私。言われていれば確かに味だけではなく、ザラザラ具合が違った気がする。

どうやら「エリオス」という種類の方が価値が高いらしいが、実際にそれを見分ける事が出来る人も少ないらしく、作りやすいティメオを作って「エリオスだ」と言って売りさばく人も少なくないらしい。もっともティメオとエリオスを知っている人がどれほどいる事やら?

サルバトーレはメロンの他、ブドウ畑もなんと自分のオリーブ畑も所有している。

「僕は土と共に生きているからね」

こんな事を以前、言っていたのを思い出した。

土をいじる人、、、、共通して言えるのは、どの人もとっても良い顔をしている事。それは大地が与えてくれるものなのだろうか。

このブログに「人」というカテゴリーを作ってみた。農家の人、生産者の人、料理を作る人、食文化を伝える人、、、「食」と一言で言っても様々な立場で携わる人がいる。「いい顔をしている人」にスポットを当てて時折紹介していきたいと思う。
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by lacucinasiciliana | 2011-08-13 03:46 |