2011年 10月 19日 ( 1 )

オリーブの木オーナー制度Venvs et Salvsのオリーブ畑、収穫が始まる

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月曜日の夕方、アルベルトから電話がかかってきた。

「明日からVenvs et Salvsのオリーブ畑、収穫始めるよ!」

毎年、10月下旬~11月上旬にかけて収穫してきたオリーブの木オーナー制度Venvs et Salvsのオリーブ畑、今年は一足お先に、、、といった感じで収穫が始まった。

オリーブの収穫は毎年、ギリギリになるまで予想が立てられない。何故なら、

「毎年気候条件が違うから」

Venvs et Salvsの畑はシチリア、いやイタリアでも優秀なオリーブオイル生産者として知られる、アルベルト・ガッルッフォ氏が18年かけて手塩にかけて育ててきたオリーブ畑。シチリアは毎年6月~8月まで一滴も雨が降らないことが多いのだが、それでも手入れされた畑は地下にある水をオリーブの木ががんばって吸い上げ、9月の雨を待つ。そして9月になると恵みの雨をたっぷりと浴びて夏の間にシチリアの太陽をたっぷりと浴びたオリーブ達はグングンと成長する。

ところが今年は、9月いっぱい雨が降らなかった。

その上、10月上旬には30度を超える夏日が続いた、、、。オリーブにとっても最悪の条件だった今年のトラーパニ地方。

「今年は大量のオリーブが成っていたにもかかわらず、水に恵まれなかった。18年間、水をあげたことがないVenvs et Salvsのオリーブ畑だけれど、今年はオリーブ達があまりにも辛そうだから初めて少しだけ水遣りをしたんだよ。」

と、アルベルト。

「少しだけ」というところがこれまたポイントだ。収穫ギリギリになって水をあげ過ぎると、オリーブが水っぽくなるらしい。だからといってあげないと、オリーブが干からび始めてしまう、、、。難しいところだ。

難しいのはそれだけではない。収穫時期を見極めるのも非常に難しい。

今年のオリーブは水不足により、色は早く黒くなっているが中はまだオイル分が少ない。実際、色は黒いのに触ってみると随分と硬い。ここで収穫を始めるか、もっと待つか、、、それは生産者が「どんなオイルを作りたいのか」、それに寄って変わってくる。アルベルトの見解としては、

「これ以上、熟したオリーブが増えてくるとオリーブ中のポリフェノール値が下がってくるんだよ。オイルが少ししか絞れなかったしても、僕の理想とするオリーブオイルを作るには今の時点で収穫してしまわないと。」

実際、数人の生産者に電話をして聞いてみたところ、

「この間、雨がたくさん降ったでしょ?だからもう少し、オリーブの実が成長するのを待つよ。」

「僕のところも色は変わってきたけれど、まだ硬いんだよ。ん~、、、そろそろ始めようかと思っているんだけれど、今年は見極めが難しくてね。」

「まだ始めないよ。だって色は黒いけれど絞れるオイルは絶対に少ないからね。」

など、見解は色々だ。

どれが正解だったのか、、、それはオイルを試飲した時に分かるであろう。

さて、Venvs et Salvsのオリーブの収穫、今年も収穫を行うのはこの道50年のベテラン、ジョバンニと奥さんのローザ。アルベルトは毎朝オリーブ畑を訪れ、その日にどの木の収穫を行うか決める。その指示に従って、ジョバンニとローザが手摘みで丁寧にオリーブを収穫する。

収穫はまず、木の下に緑の網を敷くところから始まる。

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1本の木の周りに網を敷き終わったら収穫開始だ。

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手で枝をなぞるようにすると簡単にボロボロボロと落ちてくるオリーブの実。10分くらい体験するなら手でやっても楽しいが、ワンシーズン、ずっと収穫を続けるジョバンニ達にとってはそれではシーズンが終わる前に手がボロボロになってしまう。そこで使うのが子供のおもちゃのようなプラスチックの「熊手」。こんな簡単な道具だがこれがまた良い働きをしてくれる。手でなぞるのと同じような感覚でオリーブを落とすことができるのだ。

「Venvs et Salvsの畑は機械は使わないよ。機械を使うとやっぱり木にストレスがかかるからね。来年のことを考えたらやっぱり手摘みがいいんだ。」

と、アルベルト氏。

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ローザは鼻歌交じりに楽しそうに収穫をする。

「年に1回のお祭りのようなものだからね、この時期は。ここの畑も丁寧に収穫するわよ!」

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手が届かない高い場所は、はしごに上って収穫をする。

畑にはオリーブが黒くなりはじめている箇所もあったが、私が行った時に収穫していたオリーブはまだまだ緑。

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収穫は「オリーブの色が黒く変わり始めた頃」というのがセオリーだが、毎年の天候に左右される農産物はセオリー通りになかなか行かないのが常で。それでもVenvs et Salvsのオリーブオイルが毎年極上なのは、ひとえにアルベルトの豊富な経験と確かな目によるものであろう。やはりとても優秀な生産者だ。そしてそんな人に頻繁に解説付きで、しかも1年を通して色々な畑を案内してもらえる私も幸運なのであろう。

収穫は今週いっぱい続くそうだ。そして、来週にはオイルの試飲ができるとのこと。その感想は、、、皆さんのお手元に届いた後で、、、。

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by lacucinasiciliana | 2011-10-19 22:17 | オリーブオイルのお話