2011年 12月 17日 ( 1 )

オリーブオイル、やはり奥深し。

今朝、このブログではお馴染みのトラーパニのオリーブオイル生産者アルベルト・ガッルッフォと打ち合わせがてらに朝食を一緒に取った。

打ち合わせの前に世間話をしている間に、話題は

「オリーブオイルのテイスティグ」

という、まじめな話になった。

オリーブオイルは、皆さんご存知の通り

「オリーブを収穫して絞ったジュース」

である。(注:ここで言う”オリーブオイル”とは”エキストラバージンオリーブオイル”のみを指す)

イタリアには数百種類のオリーブの木が植わっていて、その土壌、その年の気候、手入れ方法、そして収穫時期、どのような機械を使ってどのように絞るか、などなど、数え切れないほどの条件によってオリーブオイルの味は大きく変わってくるのである。

「オリーブオイルのテイスティングはね、本当に本当に難しいんだよ。オイルを評価するには、オイルの中から、様々な条件を仮定してどうしてこのような味になったのかを想像しなければならないわけでさ。自分の畑なら自分が管理しているから、絞る前から大体の想像は付くけれど、イタリア国外だったりどんな畑かも分からないようなオリーブオイルを評価するには、本当に長い長い間の経験と訓練が必要とされるんだよ。」

アルベルト曰く、オイルをテイスティングしてすぐに分からない事もあると。そんな時は、30分でも1時間でもじっくりとそのオイルと向き合うそうだ。

と、そんな話になったのは、先月、オリーブの木オーナー制度Venvs et Salvsのオイルをフラントイオ(搾油所)で私一人でテイスティングした、、、という話が発端だった。

確かその時はアルベルトを訪ねて行ったのだが、彼に急用が出来たという事で、フラントイオ稼働中のザワザワした雰囲気の中、一人精神統一を図るべく努力しつつテイスティングをしてみた。そして、昨日、1ヶ月ほど自然ろ過されて瓶に詰められたVenvs et Salvsのオイルを家で静寂の中、一人でテイスティングしてみた。そうしてみたところ、全く印象の違うオイルに感じられたのだ。そこでアルベルトに今年のVenvs et Salvsのオリーブオイルの感想を聞いてみたのだ。それは私が昨日感じた意見とほぼ同じだった。

オリーブオイルのテイスティングはその環境に寄ってもすごく左右されるのだ、と体感した。

アルベルトはオリーブオイルをテイスティングすると、その風景が頭の中に広がってくると言う。どんなところで、どんな土壌で、どんな品種で、どんな気候で、どのように育てられたか。そして、どのくらいの時期に収穫して(どれくらいオリーブが熟していたか)、どのような方法で搾油されて、、、そんな事が頭の中にパパパパっと浮かんでくるらしい。それは彼が自分でオリーブの木を育て、365日オリーブの木と、そしてオリーブオイルと真剣に向かい合っているからだろう。

「オリーブオイルを良く分かるには、訓練が必要なんだよ。」

イタリアの中でもたくさんの名の知れたオリーブオイルテイスターがいるが、その中でも優秀なのは本当に一握りだという。そしてオリーブオイルを理解するには、やはり畑にも足を運ばないと理解する事はできない、とも。何故ならオリーブオイル造りにおいてなによりも大切なのは

「健康なオリーブの実を育てる事」

だからだ。元々のオリーブの状態が良くなければ、どんなに最新のマシーンを使って絞ったからと言って、良質のオリーブオイルができるわけではないから。

知れば知るほど奥が深いオリーブオイル、、、、。オリーブの木は人にエネルギーを与えてくれる不思議な存在だと信じる私。これからもライフワークとして勉強、そして訓練を続けて行きたいものだ。
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by lacucinasiciliana | 2011-12-17 18:14 | オリーブオイルのお話