「ほっ」と。キャンペーン

カテゴリ:シチリア伝統の一皿( 4 )

シチリア伝統の一皿 4 「Cavatelli al sugo・カヴァテッリ アル スーゴ」 ~シチリア南東部の豚肉文化~

f0226106_2242884.jpg


シチリア南東部、ラグーサやモディカでよく見かけるメニュー、それが

「Cavatelli al sugo(カヴァテッリ アル スーゴ)」

sugo=スーゴは通常パスタのソースを指します。ここトラーパニでただ「スーゴ」といえばそれは「トマトソース」のこと。ところが、シチリア南東部では「スーゴ」と言えばそれは「豚肉のトマトソース」を指すのです。しかもらグーのように挽肉で作るのではなく、ゴロゴロと豚肉の塊が入っている、、、。メッシーナとパレルモの間に
あるネブロディー山脈は上質の黒豚の飼育で知られています。ネブロディーよりもっと南にあたるシチリア南東部もやはり山文化で、肉といえば豚肉が良く使われます。

f0226106_230232.jpg

そして豚肉の塊で作った濃厚なソースに合わせるのはカヴァテッリ。(写真右→)硬質小麦100%で作ったパスタ生地を小さくちぎって指で穴を開けていく(scavare=スカヴァーレ→穴を掘る、というのがこのパスタの語源です)このパスタ、指で掘られた穴にソースがよ~く絡まってそれはそれは美味♪


私がモディカに住んでいた時、同僚だったベアトリーチェの家でいつもお昼をご馳走になっていました。そんな時のメニューは決まって「豚肉のトマトソース」だったのを思い出します。懐かしいな~~~。余談ですが、今朝、ベアトリーチェから電話があり、

「孫が産まれたのよ!」

と、嬉しいお知らせ♪ まだ40代のベアトリーチェですが、おばあちゃんになったそうです♪ おめでとう!

話が逸れましたが、写真は2004年、マルケ州にある私が通ったイタリア郷土料理の学校で作ったCavtelli al sugo。シチリア州のレッスンでした。カルメロ キアラモンテというシチリアでは名の知れたシェフが先生としてやってきました。後から知ったのですが、彼、カターニャでシェフとして働いていますが、産まれも育ちもモディカ。なので、彼から教わった料理は偶然にもモディカ料理だった、、、という訳です。実際、私がモディカのドルチェリアでスタージュをしている最中、何度もモディカで会いましたから(笑)写真では見難いですが、結構な量の豚肉が入っていました。授業では確か豚肉の一部分だけを入れましたが、シチリア南東部では豚の色々な部位を入れて煮込みます。

f0226106_2272670.jpg


こちらはシチリア風ラヴィオリに合わせたバージョン。こっちのほうが肉の感じが良くわかります。

以前にもご紹介しましたが、ラグーサの近く、キアラモンテグルフィーには豚肉専門のレストラン「Majore(マヨーレ)」があります。レストラン自体は街中にあるものの、キアラモンテグルフィーまではなかなかたどり着けない、、、という場所ですが、車で旅行される方、是非行ってみてください。シチリア南東部の豚肉文化を堪能することができますよ♪
[PR]
by lacucinasiciliana | 2011-04-27 02:22 | シチリア伝統の一皿

シチリア伝統の一皿 3 「Pasta al Forno・パスタ アル フォルノ ~おふくろの味イタリアバージョン ~」

f0226106_0584335.jpg


家族が全員集まる日曜日のランチ、、、そんな日の定番「Pasta al Forno(パスタ アル フォルノ)」。

「日曜日は皆のために、一手間かけた料理を作りたいのよね♪」

ドミンゴマンマは毎週日曜日、普段の食卓とは一味違う料理を家族の為に作ります。その中でも定番中の定番がパスタ アル フォルノ、パスタのオーブン焼きです。

「ダリオ(孫です)が”ノンナのパスタ アル フォルノは世界一だよ~”って言うのよね~~~。」

孫も大好きなパスタ アル フォルノは皆も大好き♪ カワイイ孫にそう言われちゃ、やっぱり毎週つくるしかないでしょ(笑)

パスタ アル フォルノはまず普通のパスタ(?)を作ります。それだけでも食べれるけれど、、、さらに、卵やチーズやらを加えてオーブン皿に入れてオーブンで焼くこと30分、、、、。一見地味ですが、結構手のかかった一品です。考えてみればラザーニャやカンネッローニもパスタ アル フォルノの一種ですよね。

パスタ アル フォルノは「シチリア伝統の一皿」というより、南イタリア全土で日曜日やフェスタの日に登場する代表料理。それぞれの家庭にそれぞれのリチェッタ(レシピ)が存在しています。

私もドミンゴ家でパスタ アル フォルノを食べること5年以上が過ぎました。忙しくて日曜日にドミンゴ家に行けない時や、日本に一時帰国した時、ふっと食べたくなるこの一皿。まさにイタリア版おふくろの味、、、ならぬマンマの味?



★人気ブログランキングに参加しています★
私のもう一つのブログ「シチリア時間ブログ2」が人気ブログランキングに参加中です!皆さんの応援のおかげで現在「地中海ランキング1位」となりました♪
シチリア時間ブログ2はこちらから。各エントリーの下にある「人気ブログランキング」と書いてあるボタンをポチッ!とクリック。引き続き、シチリアを応援してくださいね!


f0229410_2594278.gif
■REIの朝通信!朝時間.jp 朝美人公式ブログ「ボーノな毎日!」もヨロシクです♪

[PR]
by lacucinasiciliana | 2011-01-31 23:34 | シチリア伝統の一皿

シチリア伝統の一皿 2 「Cous cous di carne・豚肉と冬野菜のクスクス ~消えつつある伝統 幻の一皿~」

f0226106_20402480.jpg


「シチリア伝統の一皿 」というより、

「シチリア幻の一皿」

と言ったほうが似合うこの一品。

トラーパニはシチリアの中でも、イタリアの中でも粉からクスクスを手作りして食べる唯一の地域です。クスクストラパネーゼと言えば、魚介のスープをたっぷりと染み込ませた一品で、ここらへんの名物料理でもあります。トラーパニのトラットリアに行けば、「Primo Piatto(プリモピアット)」のところに必ず「Cous cous di pesce(魚のクスクス)」があります。しかし、、、お肉のクスクス??これはほとんど目にする事もなく、、、。

「一度、お肉のクスクス食べてみたいのよね。」

トラーパニに住む友人@イタリア人女子、に言われたこの一言。

「え?ワタクシ、何度も食べたけど、、、、(汗)」

私がトラパネーゼも食べた事がないというお肉のクスクスを何度も食べられるのは、、、、そう、勘が良い方はもうお気づき??ドミンゴマンマはクスクス名人だから!

ドミンゴマンマの作る「Cous cous di pesce(魚のクスクス)」は、トラーパニで一番美味しい!と思っている私ですが、マンマ、冬になるとお肉のクスクスを時折作ります。

お肉のクスクスは、お肉でブロードをとり、それとは別に冬野菜を煮込んだサルサ(ソース)を作ります。クスクスにはお肉のブロードをしっかりと染み込ませ、そこに野菜ソースをたっぷりとかけて食べる、、、なかなか想像が難しい味ですね(苦笑)

「ブロッコリーは庭のがなければ、お肉のクスクスは作らないわ」

マンマはブロッコリー(=シチリアの方言で”カリフラワー”を指す!)は自家製じゃなきゃダメ、と。冬野菜は、ブロッコリーを始め、カルチョーフィ、ジーラ(という名の野草です)などが入りますが、クタクタに煮込むため原型は留めていません。

「サルサには冬野菜が合うのよ。」

というマンマ、冬以外に肉のクスクスは作りません。昔は寒い冬(と言ってもシチリアの冬はさほど寒くありませんが、、、)には肉をたっぷりと摂取して栄養補給をしよう!と、冬にはお肉のクスクスを?と想像する私。もっとも、シチリアのあっつ~い夏に、お肉のクスクスを作りたい、、、とも、食べたい、、、とも思わないですけどね(笑)「伝統」ってそんな季節感から出来上がったものなんでしょうね。

トラーパニに住む人達の中でも「魚のクスクス」ですら作れない人が多くなってきた、、、という今日この頃。お肉のクスクスを作れる人は一体どれだけ残っている事やら、、、もはやコレを作れる人は希少価値に値します。

ユーロになってからのインフレと不況によりマンマも働かなければ生きていけなくなってきた今、母から娘へ、、、と受け継がれてきた家庭の味も、跡取りがいなくなってきてしまっているのが現実。非常に残念な気がします。

よしっ!私が日本人代表として、お肉のクスクス、引き継ぎます!(爆)

f0229410_2594278.gif
■REIの朝通信!朝時間.jp 朝美人公式ブログ「ボーノな毎日!」もヨロシクです♪

[PR]
by lacucinasiciliana | 2011-01-21 20:48 | シチリア伝統の一皿

シチリア伝統の一皿 1 「Pasta con le sarde・鰯のパスタ ~先人の知恵がたっぷりと詰まった貧乏料理~」

このブログのカテゴリーの中に「シチリア伝統の一皿」があります。ブログを立ち上げた時に、「シチリアと言えばこの一皿、、、」という一品を取り上げていこう!と思ったのも束の間。春からの忙しいシーズンに突入してしまい、去年はすっかりダメダメモードとなってしまったこのブログ、、、。結局「伝統の一皿」は一皿も紹介しないまま2010年は終了してしまいました(汗)

気を取り直して2011年!改めて「シチリア伝統の一皿」に着眼していきたいと思います。

さて、「シチリア料理といって思い浮かべる料理を一皿あげてください」

と言ったら、皆さん、何を想像しますか??

私の中でまず外せないのは、「鰯のパスタ」。ラ ターボラ シチリアーナの料理教室でも頻繁にリクエストにあがってくる人気の一品です。

f0226106_6262758.jpg


今となっては人気のこの一皿ですが、かつては「cucina povera(貧乏料理)」と言われていました。もともと鰯は安い(価格が)な魚。その売れ残りを使って生まれたのが鰯のパスタなのです。

鰯のパスタに欠かせないのは「フィノッキエット」という野草。これは「野生のフィノッキオ」でシチリアでは冬になると田舎道に沢山生えています。通常売られている白いフィノッキオ(フェンネル=ういきょう)は、株をつけるように改良されたもので、もともとは雑草だったフィノッキオは消毒作用があるといわれ、売れ残った鰯を安全に食べる為の昔の人の知恵でしょう。レーズン、松の実も欠かせない材料です。

鰯のパスタ、、、と一言で言っても色々なバージョンがあり、、、

f0226106_627172.jpg


・in rosso(イン ロッソ) ・・・ トマトが入るバージョン
・in bianco(イン ビアンコ)・・・ トマトは入らないバージョン。サフランが入っていることが多い
・al forno(アルフォルノ)・・・ オーブン焼きバージョン → 伝統料理はコレ

この3つに大別されます。私が作るのは「in bianco(写真バック)」。鰯やフィノッキオの味がダイレクトに感じられます。ちなみに、ドンナフランカのレッスンでは「in rosso(写真左上)」、田舎マンマのレッスンでは「al forno(写真右下)」、、、伝統の一皿と言っても人によって微妙にレシピが違うのも面白いところ。写真を見比べてお分かりのように、作る人によって別のお皿、、、のようです。ちなみに一番上の写真(1枚目の写真)は、私が今まで食べた「鰯のパスタ」の中で、一番鰯のパスタらしかったもの。どこがって、、、ドカン!としたこの量(ちなみに1人前の量です)と、上品過ぎない味&盛り付け(笑)ドンナフランカのレッスンで作る鰯のパスタはと~~~っても美味しいのですが、ものすごく上品で上等な味がします。が、鰯のパスタは本来大衆料理。このくらいドカンと行かなきゃ!と、絵に描いたような一皿でした。ちなみに完食はできませんでした。絶対パスタ150g以上入っていたはず、、、。ちなみにパスタはブガティーニという穴あきパスタを合わせるのが基本です。

そして鰯のパスタに欠かせないのは下のエントリーで紹介している「カリカリパン粉」。フライパンでカリカリに焼いたパン粉を振り掛けます。ドンナフランカのはかかっていませんが、後乗せタイプだったので自分でかけてから食べました。

鰯のパスタであるポイントは、

・ 鰯が入っていること!(当たり前過ぎる!)
・ 野生のウイキョウを使っていること。
・ 松の実、レーズンもお忘れなく
・ パン粉も忘れられません!

と、こんなところでしょうか、、、。パスタの種類は基本は「ブガティーニ」と書きましたが、オーブン焼きにする場合はペンネやリガトーニが多いそうです。って、オーブン焼きが昔から家庭で作られている食べ方らしいんですけどね。。。。

写真を見てもお分かりのように、同じ名前の一皿なのに全く様相が違います。地方に寄っても随分違うのが更に面白いところで。シチリアを旅行中、色々な料理を食べたいのは山々だと思いますが、、、1品絞って何度も注文してみるのも面白い食の楽しみ方ですよん♪


f0229410_2594278.gif
■朝時間.jp 朝美人公式ブログ「ボーノな毎日!」もヨロシクです♪

[PR]
by lacucinasiciliana | 2011-01-13 00:11 | シチリア伝統の一皿