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オリーブオイルのお話1 ~美味しいオリーブオイルを作る一番の条件~

f0226106_2246374.jpg先日から募集を始めたオリーブの木オーナー制度「ヴェヌス エ サルス」

ヴェヌス エ サルスのオリーブオイルは「すごく美味しい」という言葉では言い表せないほど、本当に美味しいオリーブオイル。イタリア全土に「極上」と呼ばれるオイルは色々とあるが、ヴェヌス エ サルスのオイルはそんなオイルのひとつだと言ってよいであろう。

では、「美味しいオリーブオイルを作るのに欠かせない条件」、、、とは?ヴェヌス エ サルスのオリーブオイルを作るアルベルト氏に聞いてみた。美味しいオリーブオイルを作るのに一番必要な条件とは?

「それは”良い状態のオリーブを作る事”でしょ。どんなに作り手が優秀でも、どんなにいい機械を使っても、肝心のオリーブが健康な状況でなければ、美味しいオイルは作れないでしょ。」

美味しいオリーブオイルを作る条件は、

1、正しい収穫時期
2、できるだけ早くオイルにする
3、製造中に温度を上げすぎない

と言われる。実際にはこれだけではく色々な条件が絡んで美味しいオリーブオイルが作れるわけであるが、どんなに製法にこだわったとしても元々のオリーブ自体が美味しくなければ全て台無しになってしまう、という訳だ。

f0226106_22521092.jpgでは、美味しいオリーブはどうやって作るの?ヴェヌス エ サルスのオリーブ畑について聞いてみた。

「ヴェヌス エ サルスのオリーブ畑?そりゃ企業秘密だよ(笑)あの畑の土地はね、僕が小さい頃によく遊んでいた秘密基地なんだよ。オリーブオイル作りを始めて10年くらい経った頃、いまから15年前かな、にあの土地がオリーブ栽培にすごく適している、という事に気が付いてね。子供の頃の秘密基地に”秘密のオリーブ畑”を作ることを決めたんだよ。」

子供の頃の秘密基地が、大人になってから改めて秘密基地と化したのが”秘密のオリーブ畑”。

最初は何から手を付けたのでしょう??

「まずは土作りから。土の質の分析をしてどんな肥料が必要かをまずは決めたんだ。肥料と言っても無農薬で作りたかったから、肥料は自然のもの。その後に自分の目で苗を選び、畑に植えたんだ。オリーブの品種は僕が一番好きなチェラソーラ種。普通はひとつの畑の中に色々な種類を混植するんだけれど、僕が選んだのは1種類のみ。ブレンドではなく、その品種が持つ美味しさを引き出すモノクルティヴァル(単種)のオイルを作りたかったからね。50本のチェラソーラ種の苗を植えたんだよ。」

オリーブオイルに情熱を傾けるアルベルト氏は話始めると止まらない。息付く暇もなく話続ける。

f0226106_22554573.jpgさて、こうして大切に植えられたオリーブの木、その後は、、、?

「畑はチョコチョコ自分の目でチェックしににいって、問題があればすぐに対処。剪定方法も自分で決めたし、その後の肥料や土の手入れも全て細かくチェックしていたんだよ。僕は多くのオリーブ畑のコンサルタントをやっているけれど、やっぱり自分の秘密の畑は特別だからね。あ、他のオリーブ畑もきちんとみているよ(苦笑)」

コンサルの場合は畑の持ち主の意見も反映させた上で、美味しいオイル作りをするのがコンサルタントの仕事だが、自分の畑の場合、100%自分が思ったように栽培ができるのが魅力だというアルベルト氏。

オリーブオイル作りは最初から順調であったのだろうか?

「オリーブの実が付き始めるまでは5年位かかったかな。最初の頃は色々と実験してみたんだよ。既に経験があったから最初からそこそこ美味しいオイルができたけれど、やはり木が若いうちはなかなか僕が目指すオイルを作るのは難しくてね。あの畑のオイルは他の人に売った事は1回もないんだよ。何せ”秘密の畑”だからね(笑)10年が経った頃から安定した美味しいオイルが作れるようになってきたんだよ。」

オリーブの苗を植えてからこまめに手入れをしながら育てる事10年、やっとアルベルト氏が求めるオイルにたどり着いた。

では何故それを日本の皆様に?

「この50本のオリーブの木は僕の子供なんだよ。手間暇かけて育ててきた子供達を、その価値が分かってくれる人達と一緒に共有して、そして育てていきたいと思ったんだよ。今までオリーブオイルをヨーロッパ、アメリカ、そしてアジアと色々な国に販売してきたけれど、その中でも日本の皆さんはすごく勉強熱心でオリーブオイルへの関心が高い、といつも感心していてね。それで日本の皆さんと一緒にこの木を育てていきたいな~、とオリーブの木オーナー制度を思いついたんだよ。でもその頃はまだ心の中で思っていただけでね。そんな頃にREIKO(=私)と知り合ったんだ。彼女と色々と話をしているうちに、”この人と一緒にやりたい!”と強く思うようになってね。3年かかって、REIKOを口説き落とした(笑)」

ちなみに、私が口説かれたのはオリーブの木オーナー制度に関してなので、お間違えのないように。

思ってみればアルベルト氏と知り合ったのは6年前。彼が独立して間もない頃だった。最初から弾丸トークでオリーブオイルを語るアルベルト氏から私も色々な事を学んだ。アルベルト氏の”秘密の畑”にも何度も足を運び、3年間自分の目でもその丁寧な仕事、いつもフカフカな土、状態の良いオリーブを見続けてきた。終に3年後に「うん。この人なら、この畑なら、一緒にオリーブの木オーナー制度を始めてみても良いかも、、、」と私も思い始めたのだった。

少し話しが逸れたが、ヴェヌス エ サルスのオリーブオイルを作るオリーブが栽培される「秘密のオリーブ畑」はこうして生まれたのであった。つまりヴェヌス エ サルスの土台作りは15年前から始まっていた、という事になる。秀逸なオリーブオイル作りは長い年月と情熱をかけて作られるものなのだ。

日本の皆さんから良く聞くこんな言葉。

「1年に1回だけ収穫してオリーブオイルにするだけなのに、オリーブオイルって随分高いですよね」

生産者の近くで彼らのオリーブオイル作りを見ていると、日々の努力が皆さんになかなか伝わらないのがすごくもどかしくも感じる。そんな事を日本の皆さんにも伝えたい、と思ったのが「オリーブの木オーナー制度ヴェヌス エ サルス」をやってみようか、と思ったひとつの理由でもあった。

2004年にイタリアに来てからというもの、年々興味が増してくるオリーブオイル。私がここで学んだ事をこれからも少しずつ皆さんにお伝えしていこうと思う。
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by lacucinasiciliana | 2011-07-25 06:50 | オリーブオイルのお話

エスカルゴ?それともカタツムリ、、、?

いつもの季節の、いつもの場所での、いつものアノ一皿、、、と言って忘れてはならないのが、

「Lumache = ルマーケ = カタツムリ」

フランス語で「エスカルゴ」、なんていうとお洒落にも聞こえるが、シチリアで食べるのは養殖のエスカルゴではなく畑で収穫した「カタツムリ」。畑でトマトやメロンを収穫するついでに、、、カタツムリも収穫するのだ。カタツムリはシチリアの暑い夏の時期、殻の穴が開いているところに膜を張って冬眠ならぬ、夏眠時期に入る。休眠時期が一番美味しいと言われるカタツムリだが、昔の人はその効能にも着眼したに違いない。なぜなら、カタツムリは

- 肝機能を高める
- 貧血の改善
- 眼精疲労を回復させる
- 味覚の働きを保つのを改善する作用がある

シチリアの暑い暑い夏を乗り切るために滋養強壮の為に食べてきたのであろう。

シチリアで食べるカタツムリは主に3種。

・Babbalucio(バッバルーチョ) ・・・ 大きくて薄い茶色の殻の色をしているもの。ぐるぐる巻きの模様で表面はツルツル。
・Crastuni(クラストゥーニ) ・・・ 大きく黒っぽい殻の色をしているもの。グルグル巻きの模様に線が入っていて、表面はザラザラ。
・Babbaluceddu(バッバルチェッドゥ) ・・・ 小さくて、白っぽい殻をしているもの。


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お好みの大きさのものを収穫してまずはカゴに1週間~2週間、内臓に入っているものを吐き出させる。

その後、大きさによってい色々な食べ方をするのだが一般的なのが、夏野菜のスープに入れて一緒に煮込んだ「ギョッタ」。フォークで中身を取り出しながら食べる。

味はなんだろうか、、、貝のような感じか?見た感じは結構グロテスクであるものの、食べてみると意外とクセは無く、だからと言ってすごい美味しい!というものでも個人的にはない気がする。夏野菜のスープ自体は味が濃くてすごく美味しいのだが。


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私が大好きな一皿は「ルマーケ フリット」。フライパンにオリーブオイルを注ぎ、パン粉とパルミジャーノとイタリアンパセリのみじん切りをあわせたものを敷いた後に、カタツムリを1匹1匹並べて焼く。火を入れている最中に「キュー、キュー」と鳴く(?)カタツムリが非常にカワイソウではあるが、非常に美味な一皿だ。

大きなお皿に入れて、皆で競い合いながら食べる。これが又楽しいのだ。

シチリアでの1日の食事は伝統的には「昼はしっかり、夜は軽めに」。昼はパスタ(炭水化物)+肉や魚(たんぱく質)をメインに食事をするが、夜にはパンを少しかじるくらいで、基本的に炭水化物はほとんど取らない。なので夕食にルマーケフリットがドンッ!と食卓の中央に置かれるなんていう状況もアリなのだ。

昨晩、カタツムリ入りギョッタをこの夏初めて食してきた。近いうちにルマーケフリットを食べるのがとても楽しみだ。
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by lacucinasiciliana | 2011-07-21 18:01 | シチリアマンマの季節の食卓

いつもの季節に、いつもの場所で、いつものアノ一皿を、、、

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夏になると夕食に登場する一皿、クックルクー。暑い暑いシチリアの夏、太陽の下は軽く40度を越えるという日中を過ごし食欲も減退気味なシチリアの夜。そんなぐったりした日でも、

「クックルクー食べる?」

というマンマの一言でみんなが元気になるという、家族全員が大好きな一皿。

クックルクーが登場し始めるのは、ドミンゴ家の畑で完熟トマトと初夏の赤たまねぎが収穫できる7月初旬ごろ。

「完熟トマトとうちの鶏の産みたて卵がなければ、クックルクーは作らないわ。あ、あとウチの赤たまねぎもね。」

とマンマ。

要は自家製の旬の素材がなければ作らないわよ、という訳だ。

クックルクーというなんとも愛らしい名前は、「コケコッコー」のイタリア版、オスは「キッキリキー」と鳴くのに対し、メスは「クックルクー」と鳴くそうだ。

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作り方はいたって簡単で、ザク切りにした赤玉ねぎをフライパンで炒め、そこに湯剥きしてザク切りにしたトマトを加え、塩・コショウで味を調整してトマトを潰しながら煮込んでいく。トマトの形がなくなったら溶いた卵を入れて混ぜる。(こちらでも少し違うバージョンを紹介している。)パンを浸しながら食べるのだが、いくらでもパンが進んでしまうほど食が進む一品だ。

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夏の暑い夜は家の前のテラスで食事。夕方になると少し涼しい風が吹き始め、家の中よりも心地が良い。

毎年同じ時期に、同じ場所で、同じ一皿を食べる、、、こんな季節の風物詩で溢れているマンマの家。そういえば、そろそろもうひとつの夏の風物詩、「トマトソース大作戦」が始まる頃だ。
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by lacucinasiciliana | 2011-07-21 01:50 | シチリアマンマの季節の食卓

今年も「オリーブの木のオーナー」、募集開始です!

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一昨年から始めた「オリーブの木オーナー制度ヴェヌス エ サルス」。今年の春にはヴェヌス エ サルスのオリーブオイルの生産者、アルベルト・ガッルッフォ氏を連れてのオリーブオイルセミナーも開催しました。

ヴェヌス エ サルスは「オリーブの木のオーナー制度」という名前が付いているように、オリーブの木1本1本を皆さんにご契約いただき、アルベルト氏と私と一緒に木を育てていこう!というのが企画の趣旨。つまり、「オリーブオイルを買っていただく」、、、、というよりも

「自分のオリーブの木を一緒に育てていただく」

という感覚です。

もちろん皆さんは日本にいらっしゃるので、本当に育てるのはアルベルト氏。皆さんは日本から良いオリーブの実が育つよう、念を送ってください(笑)

皆さんにご用意しているのは、50本のオリーブの木。15年前、アルベルト氏が自分の土地を耕し、自分でオリーブの苗を選定し始めた秘密のオリーブ畑。15年間、手塩にかけて育ててきた50本のオリーブの木。ようやく「これだ!」というオイルができ始めた頃に、オリーブの木オーナー制度ヴェヌス エ サルスを始めたわけです。

私達の手元にはオリーブ畑にある50本の木のマップもあって、既にそれぞれの木に去年オーナーになってくださった方々の名前が振ってあります。現在、そこつける皆さんのネームプレートを作成中で(1年越しです、、、、)、8月末までには完成予定。

「企画は面白いけどオリーブオイルが美味しくなくっちゃね、、、」

という方。ご安心を。

アルベルト氏は25年間のオリーブオイル製造技術責任者としての実績を持ち、数多くのメダルを受賞したオリーブオイルを作りだしてきました。満を持して独立したのが2005年。アルベルト氏のフラントイオ(搾油所)はイタリアでも、いや世界でも1台しかない、、、という最先端の技術を駆使した機械を導入しています。アルベルト氏の経験と世界でたった1台しかない搾油機のコラボで、本当に高品質のオイルを作ることに成功しました。

ちなみにこのオイル、、、販売するのは日本の皆さん、私を通じてヴェヌス エ サルスのオリーブの木オーナー制度に申し込んでくださった皆さんのみ!!世界全国、どこに行っても買うことができないのです、、、っ!尚且つ、ボトルの裏ラベルには皆さんのお名前と通し番号が印字されていますので、本当に世界で1本のオリジナルオイル、という訳です。また、ボトル1本1本にはアルベルトから感謝の気持ちを込めて直筆のサインも入っています。世界にただ1本のオリーブオイルボトルを、プレゼントにも最適な化粧箱に1本1本入れてのお届けです。

オリーブの木オーナー制度ヴェヌス エ サルスでは、年に1回、絞りたての極上E.Vオリーブオイルをシチリアから直送で皆さんのお宅にお届けします。なので、オリーブオイルも長旅をすることなく、ストレスも少ない最高の状態で皆さんのお手元に届きます。

ではでは、2011年度の募集要項です。

去年は3年契約250ml×24本の契約のみでしたが、今年は、

* 3年契約 250ml×24本 610ユーロ
* 1年契約 250ml×24本 660ユーロ
* 1年契約 250ml×12本 400ユーロ

3年契約はちょっと、、、という方にも1年で試していただけるように、3通りの契約をご用意致しました。
価格はいずれもシチリアからの空輸での輸送費込み。シチリアから皆さんのお宅へ直送致します。いずれの場合も、ボトルの裏エチケットには皆さんご希望の名前をお入れ致します。

3年契約の皆さんには次のような特典があります。

* 3年間、同じ価格が保障されます。
* オリーブの木に皆さんのネームプレートをお付けして、写真をお送り致します。
* 日本で開催予定のオリーブオイル講習会に割引料金でご参加いただけます。(現在、第2回目を企画中!)
* 2011年はプチプレゼントをご用意中!(中身は、、、ナイショ&お届けはオリーブオイル発送後)

既にオリーブの木をご契約いただいた皆さんからは、

・こんなオリーブオイル初めて!美味しすぎてもったいなくて使いません(笑)
・イタリアンはもちろんの事、和食にも、中華にも、、、なんでも使えて重宝しています。
・24本中、半分は自家消費用、半分は大切な人へのプレゼントに使いました。プレゼントした皆さんからは大変ご好評をいただきました!

と、喜びの声をいただいております。

遥か遠いシチリアに自分のオリーブの木が1本、、、ロマンチックではありませんか??

詳しくは、Venus et Salus(ヴェヌス エ サルス)のホームページにてご紹介しています。

Venvs et Salvs(ヴェヌス エ サルス)の公式ホームページはここをクリック!

お問い合わせはホームページのお問い合わせフォームから、または、ホームページに記載れているメールアドレスまでお願い致します。

オリーブの木を一緒に育ててくれる方が今年も増えることを楽しみにしています♪

■もうひとつお知らせ■

「ウェブコンポーザーアワード2011」というホームページコンテスト(?)に参加中です!参加しているのはシチリアでの料理教室&コーディネートのホームページ「La Tavola Siciliana」のホームページ。Facebookをお持ちの方、ここをクリックしてコンテストページにアクセスして「いいね!」をクリックして投票してくださいね~♪ あなたの1票をお待ちしています!(笑)

(注)ちなみにクリックするのはこの下↓のFBアイコンではありません。
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by lacucinasiciliana | 2011-07-18 16:34 | オリーブオイルのお話

グラニータで始まるシチリアの夏の朝

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シチリアの夏の朝ごはんの定番と言えば、「グラニータ」。グラニータとは、、、イタリア版カキ氷、というところだろうか。日本のカキ氷が氷を削ってシロップをかけるのに対し、グラニータは水とアロマを合わせてから凍らせる。そして氷ができてから削るのではなく、凍らせる段階でガチガチの氷とならないよう、何度も何度もかき混ぜ空気を含ませて行きようやく出来上がるのである。そのためジャリジャリではあるがどこか滑らかな口当たりなのが特徴だ。

暑い暑いシチリアの夏は、グラニータにブリオッシュと呼ばれる丸いパンを浸しながら食べるのが地元民の食べ方。え?グラニータにブリオッシュ??と思うかも知れないが、シチリアにきたら一度試していただきたい。ブリオッシュと言われる丸い柔らかいパンは、日本で言うところのブリオッシュとは異なり、意外とリーンな感じだ。ブリオッシュというよりミルクをたっぷり入れて焼いた「ミルクパン」といたほうが正しいだろう。ニュートラルな味の柔らかなパンは、グラニータに浸すとその味をしっかりと吸収して、そして更に柔らかくなり、とっても美味しいのだ。

シチリア中、どこに行ってもグラニータは食べられるが、「Granita di Gersomino(ジャスミンのグラニータ)」は西シチリア、とくにトラーパニオンリーと言ってもいいだろう。夜に香るジャスミンの花を香りが一番強いと言われる明け方に収穫しにいって水に浸すこと数時間。そのジャスミンの香りが移ったジャスミン水で作る。グラニータからはほのかなジャスミンの香りがしてとても上品な味だ。(ちなみに一番上の写真はジャスミンのグラニータ。)

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ジャスミンの他、アーモンド、ピスタチオ、ジェルシ(桑の実)、カッフェ、レモン、などなど、風味は色々。ちなみに上の写真は、アーモンドとピスタチオのハーフ&ハーフ。ぽっこりと丸いパンもかわいい。風味も色々とあれば、お店によってブリオッシュの味が違うのも面白いところ。シチリア滞在中に毎日風味を変えて試してみるのも楽しいだろう。

f0226106_22161841.jpgシチリアでグラニータを食べる時の注意点。夏になるとシチリアのBarならどこでも置いてあるグラニータだが、カウンターの後ろでグルグル回り、取っ手を下ろすとチューブから出てくるスラーピータイプのグラニータは大量生産品と思って間違いないので避けたほうがいい。職人さんが作ったグラニータはジェラートの入れ物にフタがついたようなアルミかステンの入れ物に入れられているはずだ。

せっかく食べるなら是非職人さんが手をかけて作ったグラニータを食べていただきたい。きっと来年もまたグラニータを食べにシチリアに来たくなることであろう。

→右の写真はサンビート ロ カーポのジェラテリアで食べた激ウマの桑の実のグラニータ。フレッシュの桑の実から作っただけあって非常に味が濃く、ほのかに感じられる酸味がとっても爽やかだった。
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by lacucinasiciliana | 2011-07-15 20:44 | シチリア菓子・パン

アーモンドのお話

「シチリア」と言って思い浮かぶものと聞いて

「アーモンド」

と答える人がいたら、それは相当なシチリアマニアか、はたまたドルチェマニアか。

アーモンドと言えば日本ではカルフォルニア産のものが多く販売されていて、シチリア産アーモンドはいくつかの製菓材料ショップに影を潜めるくらいだ。それはマイナーだから、ではなく、貴重品でありそして高価だから、である。シチリア産アーモンドはカルフォルニア産のものに比べると圧倒的に生産量が少なく、国外に輸出されている量も僅かであろう。イタリア国内で販売する際にもわざわざ「シチリア産アーモンド」とかかれて販売されている。それくらい貴重なものなのだ。

シチリア全域にアーモンドの木は植わっているが、中でも有名なのはシラクーサ県のアヴォラを中心とした地域である。アヴォラと言えばNero d'avola(ネーロ ダヴォラ)、、、そう、シチリアを代表する黒ブドウ、ネーロ ダヴォラの原産地でもある。

さて、アーモンドの木を皆さんは見たことがあるだろうか?

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これは3mくらいの高さのアーモンドの木。大きなものでは10m級のものもあるらしい。しかしなんと地味な木なのだ、、、。

f0226106_20174095.jpgアーモンドは右の写真のように木に成っている。緑の皮は繊毛がビッチリ付いていてフワフワした感触だ。写真は6月のものだが、段々、夏のシチリアの灼熱の太陽で緑の皮が乾燥してきてシワシワになってくる。そして皮が割れる7月下旬~9月上旬に収穫する。外側の緑の皮を剥くと中からは茶色い固い殻が出てくる。殻が付いた状態で日光に当てて乾燥させると、その状態で保存が可能になる、という訳だ。

アーモンドにはたくさんの油脂分が含まれているので、ひとたび殻を取ってしまうと油脂の酸化が始まる。ちなみにアーモンドの脂肪酸の90%は一価脂肪酸(オレイン酸)とオメガ3(αリノレン酸)で構成されていて、コレステロールを下げるなど、体にとても良い効果を持っている。ちなみにシチリアのアーモンドに含まれるビタミンEの量は、カルフォルニアのものに比べて3倍も多いという研究結果も出ているらしい。

ますます貴重なシチリアのアーモンド。


さて、味はどうなのか、、、というと、これは食べた人でなければ分からない美味しさだ。アマレットのような少々の苦味と香ばしいナッツの味、そして噛んでいると漂ってくる甘み。シチリアの食材店ではどこにでも売っているので是非試してみていただきたい。

シチリアではアーモンドはお菓子だけではなく、料理にもよく使われる。そして夏になるとlatte di mandorla(ラッテ ディ マンドルラ)というアーモンドドリンクも登場する。この話はまた今度のお話で。
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by lacucinasiciliana | 2011-07-13 20:23 | シチリアのオイシイモノ色々

シチリアで寿司を食う!

トラーパニと言って想像するのは「古代製法の手作り塩」「ヌビアの赤ニンニク」か、、、いや、一番最初に思い浮かぶのはやはり「生の黒マグロ」であろう。

5月下旬から6月にかけて回遊してくる黒マグロは7月も中旬の今、既に魚市場ではほとんどみかけなくなった。マグロは冷たい海流を好むため、トラーパニ一帯は暑すぎて既に撤退したようだ。毎年毎年目にする生の黒マグロ、6年もトラーパニに住んでいるといい加減、驚かなくもなってきた。が、実はマグロの刺身を食べたのは去年が初めてだった。魚市場には数件のマグロ売りが毎年やってくるが、毎年見ていると刺身で大丈夫そうなすごくキレイなものと、生で食べたら厳しそうだな、、、という部分と、段々見分けが付くようになってくる。

昨年のこと、レッスンの食材を調達しにいった魚市場であまりにも美味しそうな赤身とトロを発見して思わず購入。日本からシチリア料理を学びに来たイタリア料理のシェフにさばいてもらった。刺身にして食べたのだが、それはそれは美味しかったこと、、、。トラーパニ在住5年目にして初めて食べた刺身だった。

さて今年の5月、渋谷にある素晴らしいキッチンスタジオを運営、そしてフードコーディネータとして活躍する里見陽子さんがトラーパニに元アシスタントの皆さんと来てくださった。その目的は

「生マグロを食べること」

それならば、、、という事で、マルサラの魚市場にマグロを物色しに行った。

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マルサラの魚市場はトラーパニのそれに比べて小さいのだが、トラーパニ同様、非常に新鮮な魚が並ぶ。マグロもトラーパニがたくさんのマグロ売りがいるのとは対照的に1軒か2軒しか売っている人はいない。しかし、今日も美味しそうな、そしてキレイなマグロがあった。赤身~中トロくらいの、トロよりは赤身好きの私にとってはちょうど良いあたり。2cmくらいの厚さに切ってもらう。

さて、本日のシェフは里見さん。

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この日は夕方から料理教室のレッスンがあったのだが、終了後、手早く日本から持参したコメを炊き、買ってきたマグロをチャッチャッチャとさばいてくれた。写真の右にはシェフの料理教室の先生をしてくれているマリアが興味深そうに見ている。

まずは手巻き寿司。

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これまた持参してくださったノリにシャリを乗せたら、ワサビをチョビットとマグロをドン!と乗せて巻く、、、美味。本当に美味しい。お皿いっぱいにあったマグロの刺身たちはドンドンなくなっていく、、、。この日、レッスンを行ったワイナリー併設のホテル、Donna Francaの面々にも味見してもらったが、皆相当喜んで食べていた。

さて、最後はニギリ!

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ニギリが美味しそうなこともさることながら、女史のニギリを見つめる視線に注目。目がキラキラ輝いている、、、それほど美味しそうだったという事だ。

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こちらはDonna Francaのエマヌエーレちゃん。こちらも美味しそうに頬張る姿が印象的だ。Donna Francaに宿泊していたお客様にも少しだけ振舞ったところ、お代わり!をされそうな勢いで、皆食べていた。

こうしてお皿いっぱいにあった刺身たちはあっ!という間になくなってしまったのだ、、、。

トラーパニまで来てくれて、材料をすべて持ってきてくれて、おまけに魚をさばいてくれ、全て準備してくれた里見さんに心から感謝。

年にたった1ヶ月だけ楽しめるマグロの季節。私は時期が来ればいつでも食べることができるのだが、一人で食べてもつまらない、というものだ。そして料理は好きだけれど、寿司は握ってもらう方が好きな私。2012年、トラーパニに来て私に寿司を握ってくれる人を募集中!
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by lacucinasiciliana | 2011-07-11 05:50 | シチリア・旬の食材

ガンバレ枝豆!!@ベランダ畑3

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タワワに実ったプチトマトは、ほぼ全てが完熟して収穫が終了。捥ぎたてのトマトはそれはそれは美味しく、、、、。調べてみたら栄養素もたっぷりだったトマト。(朝美人ブログに書き記しておいたので、そちらを見ていただきたい)小さなボウルいっぱいに収穫はできたが料理するには少し足らず。毎朝、捥ぎたてをチョコチョコと食べて完食した。

実はトマトの他にピーマンと茄子を植えたのだが、こちらは大失敗。どちらもアブラ虫にやられたせいか全く実が付かず。苗を買った園芸店に行くとBIOな薬をまくことを勧められた。自分が食べようと思っているならまかないが、いずれにせよ実が付かない、、、では、どの程度効果があるのか試してみよう!と実験的にまいてみたが、あまり効果なし。農業のプロの方に話を聞いてみたら、

「チッソ系の肥料あげなかった?もしかして、毎日水あげてない?」

おっしゃるとおりで。

土はいつもはドミンゴ家からいただいてくるのだが、今年は時間がなかったので仕方がなく園芸店で土を買った。養分が無さそうだったのでチッソ系の粒状の肥料を土に混ぜたのだが、その量がどうも多すぎたようだ。水も、、、育て育て、と思い毎日あげていた。それが原因なのでは?との事。

何事もやりすぎは良くない、という事を目の当たりにした。

という事で、ピーマンと茄子は諦めてそろそろ抜こうかと思っている。

こうなると残ったのはハーブ系のみで、収穫を楽しむものがない。私にとってベランダ畑の最大の楽しみは「収穫」。ならば何かを植えねば、、、と思っていたところ、以前に来てくださったお客様からいただいた「枝豆」の種があったことを思い出した。さっそく土を整備して(今回は肥料を混ぜずに土だけを増やした)種、というか豆をまいた。農業のプロから

「芽が出てくるまでは水分が必要だ。」

と聞いていたので、安心して毎日水をあげた。ここ数日、猛暑のシチリア、、、、なんと4日目にして発芽した!今日は1日家にいたので、チョコチョコ観察していると、朝から夕方だけで既に目で見えるほど成長しているではないか!ちなみに上の写真は今朝はまだ半分頭を土に突っ込み、腰が曲がった状態だった。このままうまく成長してくれれば、8月下旬には枝豆とビール、、、ならぬ、枝豆とワインで乾杯ができそうだ。

ガンバレ枝豆!!

<追記:途中経過>

芽を出した翌日、朝ベランダに出てみるとなんと既に葉を付けていた、、、。そして今朝見たら、既に10cm位の高さに。恐るべき速さ!
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by lacucinasiciliana | 2011-07-10 02:03 | ベランダ畑

日曜日は家族で食卓を囲む

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私が日本にいた時「日曜日」には何をしていただろうか、、、。

「日曜日」は休日でありながら、自分が好きなことを1日楽しめる日。海に行ったり、友達と食事に行ったり、買い物したり、、、。手帳の「日曜日」の予定は数週間前から”外出”の予定で埋まっているのであった。

ここシチリアでも「日曜日」といえば特別な意味を持つ1日。それは、友達とショッピングする日でも、外食を楽しむ日でも、はたまた遠くに遠足に行く日でもなく、、、

「家族全員が集まって食事をして、一緒に時を過ごす日」

である。

日曜日は安息日というキリスト教の教えに由来する習慣かもしれないのだが、とにかく日曜日は家族で昼食を食べるがいたって普通なシチリア。実家を出て行ってしまった子供達も、実家に戻れる範囲に住んでいるのならば、これまた家族で実家に戻る。友人との約束も「じゃ、日曜日のランチね。」という選択肢は最初からないと思っても良いほどだ。

そんな子供達を待ち構えるかのように、マンマは日曜日の昼食作りに毎週、精を出す。何日も前から「日曜日には何を作ろうかしら、、、、」と考え始め、考えがまとまるのが金曜日くらいなのだろうか。金曜日のスーパーは日曜日の昼食の材料調達のためか、50代~70代にかけてのおばあちゃん世代の人達で盛り上がっている。

「日曜日には平日と違って、少し手が凝ったものを作りたいのよね。だって皆が集まってくるじゃない。」

私のバートナーC氏のマンマも例に漏れず、そんなマンマの一人だ。2人の息子と1人娘は実家を出て、それぞれの家庭を持つ。しかし、日曜日のランチには子供を連れて、皆、戻ってくる。日曜日のランチは総勢12人と大所帯だ。料理担当はマンマ一人のため、土曜日から手打ちパスタを仕込み、日曜日は朝早くからブロード作りに励み、、、私達が到着する12:00頃にはキッチンから美味しそうな匂いがプンプン漂うのである。

「おばあちゃん、美味しいね!」

という孫の一言で、2日がかりの苦労も吹っ飛ぶらしい。いや、苦労とも思っていないらしく、、、日曜日のための料理を楽しんでいるのだ。

お昼が終わると、思い思いに好きな事をしながら家族と一緒に時を過ごす。非常にほほえましい光景だ。

こんな「日曜日の習慣」もローマやミラノなどの大都市ではなかなか難しい状況になってきているらしい。家族が遠くに離れていってしまったり、子供達がそんな習慣を面倒に思ったり。事情は色々だ。最も大都市では日曜日に開いているショッピングセンターも多いし、アミューズメントもたくさんある。日本で予定ビッチリの日曜日を過ごしていた私としては分からなくもないが。

今の私の手帳、日曜日は毎週真っ白。なぜなら既に行き先は決まっているから。。。。

* 上の写真はマンマの絶品ラザーニャ。2日がかりで作るこのラザーニャはトロリとした口当たりが大好きな私のお気に入りの一皿。年に数回しか食べることができない貴重な一皿!
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by lacucinasiciliana | 2011-07-07 16:58 | 食文化イロイロ

今月も「料理通信」!

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先月に続き、今月も書かせて頂いた「料理通信8月号」

私が寄稿したのは第2特集の「暑さに打ち勝つ夏のスープ」。タイやベトナムのアジア勢に混ざり、シチリアから夏のスープ2品を提案した。

私のシチリア料理のベースとなっているのは「マンマの味」。独創的に作ったものではなく、長く家庭で受け継がれてきた数々の料理である。

伝統料理は非常に理にかなっているものが多く、そして季節感を感じさせてくれる。そして絶対なのが美味しいこと。長く受け継がれるにはそれなりの理由があるのだ。

今回提案した2品も、シチリアの家庭で頻繁に登場する夏の人気メニュー。いずれも食欲がなくても喉を通り、野菜たっぷりで胃にも優しいスープなので日本の暑苦しい夏にの夜に是非試していただきたい。
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by lacucinasiciliana | 2011-07-06 05:09 | お知らせ