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ワインを造りに密着する

9月上旬の話だが、、、。今年はとある小さなカンティーナにて、ワイン造りを毎日覗けるというチャンスにあやかった。ワイナリー見学には頻繁に行くが、いつも見れるのはステンレスのタンクや樽で熟成している姿のみ。運よくワイン造りの季節に行ったとしても、毎日それを見るチャンスはなかなか無い。

今回見学したのはマルサラにある年間生産数10,000という小さな蔵。小さい割りには最新の装置が整っているカンティーナだ。

まず1日目に見学したのは収穫の様子。ここのカンティーナではブドウは100%手摘み。それはブドウに一番ストレスが少ない方法だから。シチリアの収穫は早い品種は8月中旬から始まる。太陽の力が強いため、決して棚にはできないシチリア。背の丈も低いため腰を折ってかがんだり、ひざをついたりとなかなか大変な収穫作業だ。

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収穫されたブドウは熱を持たないように穴が開いたケースに入れられていく。

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6月から全く雨が降らないシチリアでは、収穫が行われる頃は葉も枯れてきたものが目立ってくる。それでも土の中から養分と水分を吸い上げるために頑張ってブドウは糖度と酸度を増していくそうだ。収穫と同時に枯れた葉も切っていく。

こうして手間ひまかけて大事に収穫されたブドウは、圧搾する前に一度冷蔵庫で冷やされる。そして翌日、いよいよワインの原料となるモスト(ブドウジュース)造りだ。

冷蔵庫で冷やされたブドウはまずは枝から実だけを取るためのderaspatorice(デラスパトリーチェ)という機械に入れられる。

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片側からは枝が。

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そして下からは、ブドウの実のみが落ちてくる。

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この時点で少し潰されているため、実、、、というよりはジュースと皮、という感じに近いかもしれない。

この日は白ブドウだったので、この後すぐにモストをしぼるためのプレッサーにかけられる。ちょっと見づらいがプレッサーの中の様子。

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皮がジュースの上にプカプカと浮いているような感じだ。

プレッサーは中にある大きな風船のようなものが膨らみ、その圧力でジュースにするというもの。これもブドウにかかるストレスを少なくするための機械である。さて、そこから出てきたモストを味見させてもらった。

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甘い!!普通想像するぶどうジュースは透明なものだが、しぼりたてのモストは濁っている。

「りんごジュースだって、桃ジュースだって絞りたては濁っているでしょ??」

というのはカンティーナで働く人々。確かに。

しかし、この甘さは尋常ではない、、、と思っていると、

「すごい甘いでしょ?Zibibbo(ジビッボ)だからね。」

これまた納得。

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Zibibboとは甘い甘いデザートワイン、パッシートを造るためのブドウ。ここ数年、シチリアではパッシートを使ったテーブルワイン造りが流行っているが、Zibibboの大半は甘いワイン造りに使われるのだ。

こうして絞られたモストは一旦ステンレスタンクの中に入れられて、まずは7日~10日ほど醗酵される。

そして翌日。昨日飲ませてもらったモストが1日たったものを更に味見。

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甘いことには変わりないが、昨日より少し落ち着いた感じがする。見た目も随分透明になった。それは果肉の部分が下に沈殿したからだ。

あと数日したら、タンクを変えて2次醗酵に入るのだ。

「今年のブドウはどぉ?」

という私の問いに、

「収穫量は少ないけどね、質はすごく良かったよ」

というカンティーナの面々。肥沃な土地と燦燦と照る太陽と気候条件的に恵まれているシチリアでは、「当たり年」なるものが他の地方に比べると少ない。なぜなら「はずれ年」が非常に少ないからだ。毎年比較的安定して生産されるシチリアだが、それでもブドウは自然のもの。毎年毎年心配なのも当たり前だ。

こうして毎日、このモストを味見させてもらったのだが、毎日、状態が違うのが目でも舌でも分かる。ワインとは本当に生き物なのだ、、、と実感。1週間たって、タンクが移される頃には既にすっかりワインとなっていた。アルコール度数はこの時点で13.5度だったそうだ。

このワイン、白だけれども最低1年はステンレスタンクで熟成されるとの事。その後、瓶詰めされてその後、更に半年間休んでから出荷OKとなる。

1年半後にこのワインを試飲するのが今から楽しみだ。
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by lacucinasiciliana | 2011-09-25 22:29 | シチリアワイン

オリーブオイルテイスターへの道

先週末はローマにてオリーブオイルテイスターの公式名簿に登録するためのトレーニングを受けきた。

イタリア語でオリーブオイルテイスターは「assaggiatori ufficiali dell'olio di oliva」(アッサッジャトーリ ウッフィチャーリ デル オーリオ ディ オリーヴァ)。英語とイタリア語、日本語にすると同じ意味になるのだが、「テイスター」という言葉がどうも好きになれない私。タイトルは分かりやすくするために「オリーブオイルテイスター」と書いたのだが、このブログでは以下、「assaggiatori(アッサッジャトーリ)」と書くことにする。

6月に受講した講習はラツィオ洲で認可されたassaggiatoriを養成するためのコースだった。元々assaggiatoriになることが目的ではなく、知識を得るために参加したのだが、ここまできたらどうせだからイタリア政府に認可されたassaggiatoriになる?と思い、今回のトレーニングを受けてきた。

イタリアにはそれぞれの資格は国で認められていて、「assaggiatori ufficiali dell'olio di oliva」も国で認可された国家資格に当たる。その名簿に登録するためには、

1, 国が指定した講習に参加すること
2, 国が指定したトレーニングを行うこと
3, イタリアに住民票を持っていること

これが最低条件となる。

トレーニングは1回に3種類のオイルを試飲、それを最低20回行う、というもの。6月に受けた講習でも結構な数のオイルを試飲したが、トレーニングではそれとは別に更に60種類のオイルをテイスティングすることになる。

今回のトレーニングに参加したのは、前回の講習の受講生が私を含め計4人と、2年前の講習に参加した人が2人で計7人。うち4人がオリーブオイル生産者で2人が食に携わる仕事をする人、そして私。講習の他にもそれぞれでトレーニングを重ねてきたレベルの高い人達ばかりだった。

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テイスティングはSala Panel(サーラ パネル)という、これまた州の厳しいチェックを受けた公式の試飲スペースで行う。一人一人仕切りで分かれていて、シーンとした中で集中した時が過ぎる。オイルのテイスティングは1回に3種。指定の用紙には

・欠陥各種
・Fruttato
・Amaro(苦味)
・Piccante(辛味)

を記入する欄があり、それぞれ自分が感じた尺度を記入していく。ワインのように「どこの産地のどの品種」を探るものではない。試飲途中には水と青りんごで、口の中に残るオイルを掃除しながら進めていく。

一斉にSala Panelに入室して、個々にテイスティングをした後、皆で意見交換をする。指揮を執るのは先生のパオラ。

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「さて、Aのオイルはどうだった?」

と質問すると、あっちからこっちから、皆の意見が飛んでくる。黙っている人なんて誰もいない。それは、今回のトレーニングはレベルが高く、それぞれに自分の基準を既に持っていたからかもしれない。そして、皆の意見が出終わったところで、どこで作られたどんな品種のオイルで、、、、とパオラの説明が続いていく。

オリーブオイルのテイスティングに「正解」は存在しない。「正解なようなもの」は存在するが、それぞれの五感は少しずつ違うため、まったく同じ評価が下る、という事はなかなか難しい。assaggiatoriが集まる正式なテイスティングは、Capo Panel(カーポ パネル)を中心としたグループ単位で行われる。assaggitoriが個々に出した意見をCapo Palelが意見をまとめてから提出する。今回のトレーニングはそれに近い感じだったかも知れない。

1日に3回のテイスティング(つまり9種)のオイルテイスティングが許可されているらしいが、確かにこの辺りが限界かもしれない。今回、規定のオイルテイスティングが終わってから、更に数種のオイルをテイスティングさせてもらった。(これはトレーニングとしては登録されないが)1日に15種のオイルをテイスティングした後は、感覚がだんだん麻痺してきて正確な判断が出来なくなってくる。パオラも

「20種以上はテイスティングするもんじゃないわよ。」

と言っていたが確かにその通りかも、、、。いや、テイスティングは出来るが、正確な判断が難しい、というところだろうか。

6月の講習、今回のトレーニングの講師をしているパオラは「食品分析」の世界で長く働いていた人。ラツィオ州のワインのD.O.Pの評議員でもあり、オリーブオイルのコンサルタントもこなす。

「モノの味を理解する、という事は、基本的にはワインもオイルもサラミもチーズも一緒。オイルだけじゃなくて、味覚を磨いていくのよ。」

パオラの話は非常に理論的で面白い。それは化学的な知識がものすごく豊富だからだ。分子や原子まで遡って、オリーブオイルに対する私達の謎を解明してくれる。そして話はオイルのみに終わらず、食品全般に関しての知識が豊富だ。偶然にもパオラと出会えたことはラッキーだったのだろう。

今回、6日間開催されていた中で私は仕事の都合で3日しか参加出来なかった。残りは10月か11月に引き続き行うこととなった。その後、晴れてイタリア政府のAssaggiatori Ufficiali の名簿に登録出来る事となるのだ。しかし、名簿に登録した後も、もちろんトレーニングは必要。嗅覚も味覚も鍛えなければすぐに劣化してしまう。私もトラーパニでの実地トレーニング(ちなみにオリーブオイル講習会を一緒に開催しているアルベルト・ガッルッフォ氏はCapo Panelでもある)、そして1年に数回はローマに行ってトレーニングを続けていくつもりだ。

ワインのソムリエに比べると比較的壁が低いassaggiatori ufficiali dell'olio di oliva。だからこそ、自分できちんとトレーニングを続けていくことが大切なのだ、、、と、つくづく思うのであった。
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by lacucinasiciliana | 2011-09-19 00:40 | オリーブオイルのお話

オリーブオイル基礎講座を開催します。


オリーブオイルの基礎の基礎講座を開催のご案内です。

「オリーブオイルのABC」

日時: 10月5日(水)
時間: 19:00~21:00 (18:00には開場しているので早く来れる方、おしゃべりしましょう!)
会場: 大江戸線若松河田駅近くのカフェ(お申し込みされたかたに詳細を連絡致します)
内容: オリーブについての色々、基本的な事から学びます。シチリアのオイル試飲3種。
講師: 佐藤 礼子
参加費: 9,000円
* 時間がちょうど夕食の時間なので、簡単なおつまみをご用意する予定です。


内容は、第1回目のVenvs et Salvsオリーブオイルセミナー同様、オリーブオイルの基礎知識を学ぶ講座です。
シチリアのオリーブオイル3種の試飲を予定しています。

2時間と短い時間ですが、オリーブオイルのアレコレを一緒に学びましょう。
少人数制ですので、楽しく和やかな雰囲気の中で、楽しんでオリーブオイルを勉強できます。

お申し込みやご質問は下記メールアドレスまで。

mail★venusetsalus.com (★→@に変えて下さい)

皆さんからのご連絡をお待ちしています!
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by lacucinasiciliana | 2011-09-18 22:33 | オリーブオイルのお話

トラーパニの手作りの天然海塩 ~ 収穫 2011 ~

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トラーパニといえば「塩田」、というくらい「トラーパニの塩」は有名だ。(詳しくはここを参照)

塩田はいつの季節に行っても、それぞれの季節の風景が見れて美しいのだが、その中でも最も楽しいのは夏の塩田であろう。真っ黒に日焼けした男達がギラギラと照りつける太陽の下、スコップと手押し車で塩を収穫していく姿はそれはそれはダイナミックだ。

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遠くを見ると既に収穫された塩がポコポコと大きな山になって、おにぎりみたいにみえる。

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トラーパニとマルサラの中間にある塩田「Ettore e Infersa」では今年から、塩田の中も歩いて入れるようになった。(有料)

塩が結晶化する前の赤い塩田が見えたり。

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塩の山をすぐ近くで見て、実際に塩を触ってみることもできる。

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トラーパニ観光化の波が塩田にまで押し寄せてきたようだ。広大な塩田の中でも一番設備が整っている「Ettore e Infersa」。しかしここの塩田は遠くからみておしまい、、、というのが難点だった。近くで塩を見たいが故に塩田を2箇所掛け持ちで回ったことも良くある私にとっては、Ettore e Infersaの塩田解放は本当にうれしい。

私が運営するラ ターボラ シチリアーナでも人気の塩田見学。これからはもっと充実したご案内が出来そうで、私も嬉しく思ったのであった。
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by lacucinasiciliana | 2011-09-13 16:08 | シチリアのオイシイモノ色々

無農薬に情熱を傾けるTitone(ティトーネ)ファミリー(オリーブオイル生産者訪問)

トラーパニ近郊の小さな村、マラウサ。そこで独自の無農薬栽培をしているオリーブオイルの生産者「Titone(ティトーネ)」を訪ねた。

Titone(ティトーネ)は生産者のファミリーの苗字。1936年から今と同じ土地でオリーブオイルを造り続けるトラーパニの中でも伝統ある生産者のひとつだ。もともと薬局を営むTitone家は古くから「無農薬」にこだわり続けた。

「食べることは健康になる事だ」

と語るのは、現在のオーナーであるジュセッペさん。

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「健康になりたければ食べろ。薬に頼るな。」

そんな事を言い出す薬局のおじさんはジュゼッペさん以外、この世にいるのだろうか?

f0226106_15461335.jpgさて、冒頭に書いた「独自の無農薬栽培」とはどんなものだろうか。

無農薬栽培のオリーブオイル農家を泣かせるのはハエを始めとする虫達。ハエは果肉の多いオリーブを狙って彼らのもつ針で穴を空けてしまう。当然、穴が空いたオリーブはそこから酸化が始まり、劣化して落ちてしまう。落ちなかったとしても、酸化したオリーブを使って作ったオリーブオイルは当然良質なものとは言えず、それは味にも反映される。

ジュセッペさんはパレルモ大学と共に進めてきた研究で、「ハエが好む匂い」を発見した。

「ハエは臭いものが好きなんだよ。」

右のボトルを見て頂きたい。上に小さな穴が空いているのが分かるだろうか?

「ボトルの中に魚の粉かアンチョビを入れて水を注ぐんだよ。メスのハエはその匂いに引き付けられて穴から入ってしまう。オスのハエは魚の匂いには引き付けられないけれど、メスが放つフェロモンに引き付けられて穴から入ってしまう。こうすることで、劇的にハエの量を減らすことができるんだよ。」

原始的だが画期的な発明だ。Totone家には5000本のオリーブの木がある。彼らは、この1本1本の木に、この仕掛けがされているボトルを毎年ぶら下げ、毎年回収しては洗って翌年に備えるのだ。

ジュゼッペさんの説明に続き、娘のアントネッラさんに畑を案内してもらった。

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「ほら、このボトルは緑でしょ?でもあっちのボトルはオレンジ。入ってくる虫によって水の色が変わるのよ。オリーブを狙っているのはハエだけじゃないからね。」

本当だ。ボトルを見ると、濃い緑、薄い緑、オレンジ、ピンク、、、、自然界には色々な色をした虫がいるものだ。

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オリーブ畑にはトラーパニを代表する3種、ビアンコリッラ、チェラスォーラ、ノチェッラーラの3種、それとその他数種のオリーブの木が植わっているという。オリーブの木は品種を問わずランダムに植わっているが、収穫する時は種類ごとに収穫していく、というのだから大変な作業だ。オリーブの木はきちんと剪定され、木も元気そうなのが畑から伝わってくる。

自社でフラントイオ(搾油所)を持つTitoneは1992年から最新のコールドプレスを導入している。収穫してすぐにオリーブオイル製造に移れるというのはオリーブオイルつくりにおいて非常に重要なポイントで、大きな利点である。

さて、一通り見学した後は、オリーブオイルの試飲だ。

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Totoneでは2種類のオリーブオイルを作る。ひとつは「Valli Trapanesi D.O.P」、もうひとつはD.O.P規定にこだわらず作ったオイル。いずれも無農薬である。D.O.Pオイルを試飲してみる。さわやかな緑の香りとどことなく漂う青りんごの香り、口に含んでみると草原をイメージさせるような緑のオリーブの風味、、、とても均整の取れた美しいオイルであった。

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壁一面、、、というか、部屋の全面の壁を埋め尽くす賞の数々、、、。その数は圧巻だ。

「収穫はいつから始まるの?」

という私の問いに、

「10月の上旬よ。良かったら見に来てね。」

と微笑むアントネッラさん。是非、オイルが出来る瞬間を見に行きたい。
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by lacucinasiciliana | 2011-09-11 16:20 | オリーブオイルのお話

パレルモ市民の台所 Mercato Ballaro'(バッラロ市場)を歩く

パレルモ鉄道駅近くの入り口からパレルモのヘソとも言われるクワットロカンティまでの数キロに渡って続くパレルモ市民の台所、バッラロ市場。パレルモには、バッラロ、ヴッチリア、カポ、と3つの大きな市が毎日立つ。かつてはヴッチリアがパレルモ市民の台所と言われて栄えたが、現在はすっかり観光地化と共に廃れてしまい、それに変わってパレルモ市民がこぞって足を運ぶのがバッラロ市場である。

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パレルモ中央鉄道駅の前の通り、Via Turkoyの入り口を入ると、

「Prego, prego!! 1ユーロ、1ユーロだよ!!」

と威勢のよいパレルモ弁が聞こえてくる。しかし、それはまだまだ序の口。数キロに渡る市場には、魚屋、八百屋、肉屋、オリーブ屋、雑貨屋などなど、、、所狭しと屋台が並ぶ。狭い道には人が溢れ返り、そんな中をバイクがかっ飛ばす。イタリアには星の数ほどの市場があるが、その中でもトップクラスを行く熱気だろう。

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更に足を進めていくと、バッラロ市場の中心部に入る。右に左に並ぶ廃墟、、、そんな中にバッラロ市場は立っているのだ。

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大胆なんだか繊細なんだか良くわからないディスプレイも、この廃墟の中で見ると美しいものに見えてしまうのは気のせいだろうか?大都市パレルモだけあって人種のるつぼなのだろうか、ゴーヤが売られていた。市場の中には東南アジアから来た移民の為に、オクラやゴーヤなど、トラーパニでは見かけた事のない野菜が売られている屋台がある。もちろん店主はバングラデシュ人。

そんな廃墟の中の市場を抜けると、大きな広場に出る。

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ここはB級グルメ天国。羊の腸をグルグルと巻いてジュージューと炭火焼きにした「スティッギョーラ」、脾臓のコンフィのパニーニ「パーネ カメウサ」、パレルモのフワフワピッツァ「スフィンチョーネ」、ヒヨコマメの粉の揚げ物「パネッレ」、ポテトコロッケ「クロケ」、、、あちらこちらにある小さな屋台から美味しそうな匂いが漂う。

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市場にはお腹を空かせて行くべし。

さて、腹ごしらえをして先に進む。この先は何故か肉屋が多い。

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軒先には、子羊の半身がブラリとぶら下がり、ショーケースの中を覗いてみると、羊の頭、豚足、タン、トリッパなどなど、モツ系もしっかりと並んでいる。モツ嫌いの人には少々辛いかもしれない。そこを抜けるといよいよ市場も終わる。ゆっくり歩けば1時間以上かかる市場見学。活気があって楽しい市場ではあるものの、やはり市場が少しばかり危険なのはどこも一緒。写真を撮るのに夢中になって、お財布がなくなった、、、、なんて事にならないよう注意しよう。

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「市場を見ればその土地の食文化が分かる」

と言われるくらいイタリア人の生活に根付いている市場。バッラロもシチリアの食文化を垣間見ることが出来る市場のひとつ。バッラロ市場には休みがなく連日開催している。是非足を運んでいただきたい私のオススメ市場だ。
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by lacucinasiciliana | 2011-09-05 02:46 | シチリア・旬の食材