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Venvs et Salvsオリーブオイルセミナー@東京2011年秋 レポート

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少し前の話だが、10月8日(土)、東京芝にある料理王国アカデミーサロンにてVenvs et Salvs(ヴェヌス エ サルス)の第2回目となるオリーブオイルセミナーを開催した。

第1回目は、まずは

「オリーブオイルとは何であるか」

そんな事を知ってもらうべく、オリーブの木について、オリーブオイルの作り方、試飲の仕方、、、とにかく基礎知識をわかってもらう、という事がメインのセミナーだった。そしてその後は、美味しいオリーブオイルを使ったシチリア料理を堪能してもらうことで、オリーブオイルの使い方を知っていただく、それが目的だった。

第2回目となった今回のセミナーはもう少し踏み込んで、

「イタリアの各地のオリーブオイルの特徴を知り、適した食材と合わせる」

そんな事を目的としたセミナーであった。

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まずは、オリーブオイルの分類や、ラベルの読み方、続いてイタリア各地のオリーブの木とオリーブオイルについて説明する事、約1時間。その後はイタリアを代表するオリーブオイルの生産地、

・リグーリア州
・トスカーナ州
・ラツィオ州
・プーリア州
・シチリア州

5地方5種のオリーブオイルをテイスティング。その後は、実験だ。

「どこそこ地方のオイルとこの食材は良く合う」

そんな説明を良くする。が、果たしてそれは本当だろうか?今回は、5地方のオイルと、

・野菜
・豆
・魚
・肉

これらを簡単に調理したものを各自で合わせて、オリーブオイルスペシャリストのアルベルト・ガッルッフォ氏の指南により、検証していく。

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検証はしていくがそこに正解はない。なぜなら、

「五感はそれぞれ感じ方が違うから」

いくらスペシャリストが「これとこれは合う」と言っても、自分はそう思えないかもしれない。もちろんガイドに従って検証していったほうがわかりやすいが、今回の目的は、それぞれが各自の五感をフルに使って、

「感じてもらうこと」

だった。こうして訓練していくことでオリーブオイルへの理解が高まっていくと私は思っている。

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1回目に続き今回も色々な質問が出てきたが、なんといっても自然の産物であるオリーブオイル。なかなか「こうだ」と答えるのも難しい世界。そんなオリーブオイルの世界であるが、30年という長い経験とそれに基づく深い知識を持つアルベルト氏と、日本人としてシチリア、そしてイタリアのオリーブオイルの世界を見続けている私の知識と日本人ならではの着眼点、2人合わさると少しは分かりやすく説明できるのではないか、、、そんなことも思う。

時折するアルベルトからの質問に、すごく的確な意見をおっしゃる参加者の皆さんに驚き、1回目にも増して参加してくださった皆さんの非常に熱心な姿とっても印象的だった。

せっかくシリーズ化してきたVenvs et Salvsオリーブオイルセミナー、アルベルト氏も私も是非第3回目を開催したいと思っている。
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by lacucinasiciliana | 2011-10-29 00:48 | オリーブオイルのお話

オリーブの木オーナー制度Venvs et Salvsのオリーブ畑、収穫が始まる

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月曜日の夕方、アルベルトから電話がかかってきた。

「明日からVenvs et Salvsのオリーブ畑、収穫始めるよ!」

毎年、10月下旬~11月上旬にかけて収穫してきたオリーブの木オーナー制度Venvs et Salvsのオリーブ畑、今年は一足お先に、、、といった感じで収穫が始まった。

オリーブの収穫は毎年、ギリギリになるまで予想が立てられない。何故なら、

「毎年気候条件が違うから」

Venvs et Salvsの畑はシチリア、いやイタリアでも優秀なオリーブオイル生産者として知られる、アルベルト・ガッルッフォ氏が18年かけて手塩にかけて育ててきたオリーブ畑。シチリアは毎年6月~8月まで一滴も雨が降らないことが多いのだが、それでも手入れされた畑は地下にある水をオリーブの木ががんばって吸い上げ、9月の雨を待つ。そして9月になると恵みの雨をたっぷりと浴びて夏の間にシチリアの太陽をたっぷりと浴びたオリーブ達はグングンと成長する。

ところが今年は、9月いっぱい雨が降らなかった。

その上、10月上旬には30度を超える夏日が続いた、、、。オリーブにとっても最悪の条件だった今年のトラーパニ地方。

「今年は大量のオリーブが成っていたにもかかわらず、水に恵まれなかった。18年間、水をあげたことがないVenvs et Salvsのオリーブ畑だけれど、今年はオリーブ達があまりにも辛そうだから初めて少しだけ水遣りをしたんだよ。」

と、アルベルト。

「少しだけ」というところがこれまたポイントだ。収穫ギリギリになって水をあげ過ぎると、オリーブが水っぽくなるらしい。だからといってあげないと、オリーブが干からび始めてしまう、、、。難しいところだ。

難しいのはそれだけではない。収穫時期を見極めるのも非常に難しい。

今年のオリーブは水不足により、色は早く黒くなっているが中はまだオイル分が少ない。実際、色は黒いのに触ってみると随分と硬い。ここで収穫を始めるか、もっと待つか、、、それは生産者が「どんなオイルを作りたいのか」、それに寄って変わってくる。アルベルトの見解としては、

「これ以上、熟したオリーブが増えてくるとオリーブ中のポリフェノール値が下がってくるんだよ。オイルが少ししか絞れなかったしても、僕の理想とするオリーブオイルを作るには今の時点で収穫してしまわないと。」

実際、数人の生産者に電話をして聞いてみたところ、

「この間、雨がたくさん降ったでしょ?だからもう少し、オリーブの実が成長するのを待つよ。」

「僕のところも色は変わってきたけれど、まだ硬いんだよ。ん~、、、そろそろ始めようかと思っているんだけれど、今年は見極めが難しくてね。」

「まだ始めないよ。だって色は黒いけれど絞れるオイルは絶対に少ないからね。」

など、見解は色々だ。

どれが正解だったのか、、、それはオイルを試飲した時に分かるであろう。

さて、Venvs et Salvsのオリーブの収穫、今年も収穫を行うのはこの道50年のベテラン、ジョバンニと奥さんのローザ。アルベルトは毎朝オリーブ畑を訪れ、その日にどの木の収穫を行うか決める。その指示に従って、ジョバンニとローザが手摘みで丁寧にオリーブを収穫する。

収穫はまず、木の下に緑の網を敷くところから始まる。

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1本の木の周りに網を敷き終わったら収穫開始だ。

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手で枝をなぞるようにすると簡単にボロボロボロと落ちてくるオリーブの実。10分くらい体験するなら手でやっても楽しいが、ワンシーズン、ずっと収穫を続けるジョバンニ達にとってはそれではシーズンが終わる前に手がボロボロになってしまう。そこで使うのが子供のおもちゃのようなプラスチックの「熊手」。こんな簡単な道具だがこれがまた良い働きをしてくれる。手でなぞるのと同じような感覚でオリーブを落とすことができるのだ。

「Venvs et Salvsの畑は機械は使わないよ。機械を使うとやっぱり木にストレスがかかるからね。来年のことを考えたらやっぱり手摘みがいいんだ。」

と、アルベルト氏。

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ローザは鼻歌交じりに楽しそうに収穫をする。

「年に1回のお祭りのようなものだからね、この時期は。ここの畑も丁寧に収穫するわよ!」

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手が届かない高い場所は、はしごに上って収穫をする。

畑にはオリーブが黒くなりはじめている箇所もあったが、私が行った時に収穫していたオリーブはまだまだ緑。

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収穫は「オリーブの色が黒く変わり始めた頃」というのがセオリーだが、毎年の天候に左右される農産物はセオリー通りになかなか行かないのが常で。それでもVenvs et Salvsのオリーブオイルが毎年極上なのは、ひとえにアルベルトの豊富な経験と確かな目によるものであろう。やはりとても優秀な生産者だ。そしてそんな人に頻繁に解説付きで、しかも1年を通して色々な畑を案内してもらえる私も幸運なのであろう。

収穫は今週いっぱい続くそうだ。そして、来週にはオイルの試飲ができるとのこと。その感想は、、、皆さんのお手元に届いた後で、、、。

<お知らせ>

オリーブの木のオーナーの方で「お支払いのご案内」のメールが届いていない方、メール、もしくは、このブログのコメント欄に鍵コメで、ご連絡ください。Venvs et Salvs専用メールアドレスから送信していますが、迷惑メールに分類されてしまった可能性があります。別のメールアドレスから改めて送信します。
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by lacucinasiciliana | 2011-10-19 22:17 | オリーブオイルのお話

REIの料理教室 in JAPAN 2011年 秋 ~シチリア伝統料理編~

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今回から新しく始めた参加型の料理教室。デモンストレーション型レッスンでは、「食材の使いこなし方」をテーマにしているが、参加型レッスンはみんなで一緒に「シチリア伝統料理」を作ろう、というのがテーマだ。

参加型のレッスンのメニューは、「実際に作ってみないとわからないメニュー」がテーマ。第1回目に選んだのは、トラーパニの伝統手打ちパスタ「ブジアーテ」。トラーパニのトラットリアでは必ず出てくる「Busiate(ブジアーテ)」というパスタ。クルクルとかなりきつく巻いた手打ちパスタだが、これが難しいようで簡単で、簡単なようで難しく、、、。今回は2人一組で粉を練るところから挑戦してもらった。

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手打ちパスタは見ているのと作ってみるのとでは大違い。特にブジアーテの生地は一度一緒に作ってみないと、仕上がりがなかなか想像しにくい。

最初はワイワイガヤガヤと作るブジアーテも、本格的に集中してくるとシーンと静まり返る。そして出来上がった皆さんの作品。

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優秀優秀。

そして、ブジアーテに合わせるのはもちろん「ペストトラパネーゼ」。バーミックスやフードプロセッサーでも簡単にできるが、やはり伝統の作り方はモルタイオ(すり鉢のようなもの)で潰すやり方。

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ひたすら潰す、潰す、潰す、、、。

手打ちパスタもペースト作りも2人一組でやってもらったので、相当、食材に触り、手で鼻で感じてもらえたことかと思う。

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出来上がったペーストは、自分で作ったものは自分で味わって頂こう。

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この日、ブジアーテのペストトラパネーゼに合わせたのは、「パレルモ風コトレッタ」。実はこの2品の組み合わせはこのブログでもお馴染みのドミンゴ家の日曜日のランチの定番でもあるのだ。マンマは日曜日に集まる家族のために、土曜日から1kg以上の粉でブジアーテを仕込む。私にとってはこれぞマンマの味の代表格だ。

アンティパストはこれまた大好きな一品、「茄子のインボルティーニ」。調味した具材を茄子で巻いていくのだが、その中身が日本では考えられない、、、というもの。

ワインは日本未入荷の白と赤を、シチリアから持ってきた。日本にはたくさんのシチリアワインが輸入されているが、小規模生産で美味しいワインがまだまだ存在しているのだ。

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実践で作った後にはもちろんお楽しみの食事会。今回は料理の話だけではなく、オリーブオイルの話、ワインの話、色々な話を皆さん真剣な眼差しで聞き入ってくれた。私が日々シチリアで目にすること、感じること、そんな事をブログとは又別の形で皆さんに直接伝えることができる私にとって貴重な機会である。「シチリア」、「料理」と2つのキーワードで繋がって集まってきた生徒さんは、初めまして、、、でも食事をする頃にはすっかり打ち解けて、楽しそうにおしゃべりをしているのを見ている私もまた楽しい。

デモンストレーション型の「食材を使いこなす編」、参加型の「シチリア伝統料理編」、それぞれに特徴があって、どちらも続けて行きたいと思っている。

初めての参加型料理教室だったが、思ったより混乱も少なくスムーズに進んだのは、場所を提供してくださったKitchen Studio YOLKの里見陽子氏と、元アシスタントのお嬢様方3人のおかげだ。この場を借りて御礼を。

~参加してくれた生徒さんのブログ~

La Vita
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by lacucinasiciliana | 2011-10-18 14:35 | REIの料理教室@JAPAN

REIの料理教室 in JAPAN 2011年 秋 ~食材を使いこなす:オレガノ編~

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今回で3回目を迎えたREIの料理教室 in JAPAN「食材を使いこなす編」。初めて開催したときはどうなることや、、、と心配ばかりだったが、3回目ともなると段々ペースも掴めてきて自分自身でも楽しむ余裕ができた気がする今回の料理教室だった。

1回目のケッパー、2回目のアーモンド、に続き、第3回目のテーマは

「オレガノ」

シチリアを代表する、、、と言っても過言ではないハーブのひとつなのに、日本ではイマイチ人気が無いハーブのひとつ。それもそのはず、日本で通常お目にかかる「オレガノ」と、シチリアで実際に使われる「オレガノ」は香りが大きく違うから。シチリアにいらした皆さんに、シチリア食材店で必ずオレガノの香りを試して頂く。

「わぁぁぁ~!いい香り!私が今まで知っていたオレガノとは別物だわ、、、、」

一体何度こんな言葉を耳にしたことか。

使いこなすとグンと料理の幅がアップするのにイマイチ知られていない「シチリア食材」の一つ一つをテーマにあげて、使いこなす術を知って頂きたい、そして普段の食卓の幅を広げて頂きたい、という思いで始めた「シチリア食材を使いこなす編」のテーマに、オレガノはふさわしい一品だ。

今回のレッスンで紹介したオレガノ料理は次の5品。

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・ 茄子のピッツァ風
・ シチリア風サラダ
・ 地中海の香りたっぷりパスタ
・ ズッキーニとオレガノのパスタ
・ サバの軽い煮込み オレガノ風味

いずれも、特別な材料を使うわけでもなく、美味しいオレガノさえ手元にあれば簡単に作れる一皿ばかりだ。

料理が上手になる秘訣は

「コツをつかむこと」

だと思う私。

ちょっとしたポイントを抑えるだけで、いつもの料理がグンと美味しくなったりする。そしてそのコツの中には

「調味料を上手に使いこなすこと」

こんな事も含まれる。

今まで取り上げてきた食材、ケッパー、アーモンド、オレガノ、この3つを使いこなすだけでも、色々な味の変化球が楽しめるのだ。そんな「コツ」をレッスンでは生徒さんに伝えていけたら、と思っている。

さて、来年のテーマは何にしようか、、、、。料理教室に来てくれた皆さんにはレッスンで少し話したが、それは次回の募集までのお楽しみ。

以下、料理教室の様子を少し記録に。

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レッスンの様子は次のブログでも紹介されている。

Casa del Sole
YPSILONの台所
Sicilia Francesca
Miho's Sweet & Bitter Days
Cuore e Mare

いつも美しい写真をアップしてくれる生徒の皆さんに感謝。
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by lacucinasiciliana | 2011-10-17 18:04 | REIの料理教室@JAPAN