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ちっちゃなオリーブの実が付きはじめた

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数日前、オリーブの木オーナー制度Venvs et Salvs(ヴェヌス エ サルス)の畑をアルベルトと一緒に見に行った。

5月中旬に一気に花開いたオリーブの木達は、早くもちっちゃな実をつけ始めていた。アルベルトは愛おしそうに、

「今年もたくさんの実を付けてくれたよ。嬉しいなぁ~。」

と終始ニコニコ顔。心からこの木たちを子供のように愛している事が伝わってきた。

去年の秋に収穫を終えて春に剪定、そして花が咲き小さな実をつけるところまでは順調に来た2012年。さて今年の夏はどんな夏になるのだろうか、、、きちんと育ってくれるのだろうか、、、今年もドキドキワクワクする季節がやってきた。

■ お知らせ ■

2012年度のオリーブの木オーナー制度Venvs et Salvs(ヴェヌス エ サルス)が始まっています。ご興味ある方はホームページをご覧下さい。

http://www.venusetsalus.com/

Facebookアカウントをお持ちの方は、「Venvs et Salvs」で検索いただくと、ファンページをご覧いただくこともできます。「いいね!」をクリックすると、Venvs et Salvsの情報をタイムリーにご覧いただけます。

シチリアのオリーブの木を一緒に育てましょう!
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by lacucinasiciliana | 2012-05-31 20:26 | オリーブオイルのお話

伝説のカラメッラ(飴)おじさん、逝く

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トラーパニに伝わる密かな伝統の「手作りカラメッラ(飴)」。

砂糖と水を溶かして香りを加えて練る、それを伸ばして冷まし切る。手作り、そして純粋な材料で作られた「トラーパニのカラメッラ」はどこか懐かしく、そして純粋に美味しい、と感じさせてくれるカラメッラ(飴)だ。

かつてトラーパニのチェントロに小さな飴屋さんを構えていたおじさんがいた。その名も「Sig. Caramellaio(飴おじさん)」。名前は知らなくとも「Sig. Caramellaioのお店の近く」と言えば、トラーパニ市民の誰もが分かる、、、というほど有名な名物おじさんだ。

私がトラーパニに来て間もない頃、この手作り飴に興味を持ち、

「おじさん、仕事を見ていてもいい?」

と聞いてみたところ。

「あぁ。」

と、一言無愛想な返事。

飴作りは小さな一口ガスコンロと年季の入った鍋、飴をかき混ぜるヘラ、そして飴を切り分けるための大きな大理石、それだけの道具で作られていた。ただの砂糖が数分後にはキラキラと輝く飴に変わっていくのが面白く、私は時間が空くと飴の作り方を見におじさんのお店の軒先で飴作りを見に行った。

お店は広いがその片隅だけで作業をするおじさん。

「ここは前はお菓子も作っていたんだよ。でも継ぎ手がいなくてね。僕だけになっちゃったから今は飴だけしか作れないんだよ。」

そう寂しそうに語るおじいちゃん。最初は無愛想だったものの、何度も何度も通ううちに段々身の上話をするようになり、最後はすっかり友達の様に仲良くなった。そんな飴おじさんも数年前にお店を引退。週に1回だけ、メルカートで飴を売っていた。仕事は引退しても飴作りは辞められなかったのだろう。私も時折、飴おじさんの元に訪れ懐かしの味を楽しんでいた。

今朝、新聞を読んでいると

「伝説のSig.Caramellaio 逝く」

という文字が目に飛び込んできた。

飴おじさんがいたお店は現在、違うお店に変わってしまった。そして現在、飴を作る人はもういない。トラーパニから伝統がひとつ消え去っていった気がした。そして、一番最初に出会った無愛想な時とは正反対の、引退後の彼の優しい笑顔を思い出した。

Sig.Caramellaioのご冥福を心より祈る。
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by lacucinasiciliana | 2012-05-15 20:32 | シチリア菓子・パン

ブドウ畑に咲くバラの花

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シチリアでは3月から新芽を出し始めたブドウの木がグングン成長してきた。

トラーパニ近郊のワイン用ブドウ畑では早いものでは8月中旬に収穫が始まる。イタリアの中でも最も早く収穫が始まる地区の一つである。5月はギラギラとしてきた太陽を浴びて早くも実をつけ始めている。そんなブドウ畑をプラプラと散歩していると、この時期見かけるの見事に咲いた色とりどりのバラの花。今日訪問したワイナリー近辺のブドウ畑にも、赤、黄、白、ピンクとバラが咲き乱れていた。

さて、このバラは何のために?

最近は日本でもこんな栽培をしている人が多いそうなので、既にご存知の方も多いようだが、このバラは

「害虫予防」

とのために植えられているのだ。

と言っても、害虫を寄せ付けない、とか、バラが害虫を退治してくれるわけではない。ブドウに付きやすい害虫が先にバラに付くため、ブドウに大きな害を与える前にバラが枯れてくる、、、、というわけだ。バラが枯れてきたら害虫がいるに間違いないから、それに応じた処置をしないことにはブドウも育たなくなる。「BIO(ビオ)栽培」のブドウ畑には必ずと言っていいほどバラが植わっているのだ。

シチリアでは非常にバラを植えているワイン畑が多い。だが、全てのワイナリーが「BIO」の称号を持っているわけではない。

「BIOマークを得るためには毎年費用がかかるんだよ。だから僕達は消費者にできるだけ安く届くようにBIOマークは取っていないんだよね。でも、農薬には頼らず頑張っているんだよ。」

そんな小さな生産者もたくさんいるのだ。

ガーデニングで美しく咲くバラとは違い、シチリアの土地に地植えされたバラはゴツゴツとしてまるで木のように逞しく育っている。

「バラ達よ、今年もブドウが害虫にやられず良いブドウが育ち、そして美味しいワインが造れるよう良い頑張るんだよ、、、、」

と、思わず声をかけたくなるほど頑張ってたくさんの花を咲かせていた田舎道のバラであった。
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by lacucinasiciliana | 2012-05-14 03:18 | シチリアワイン

Torattoria Lanterna Magica(ランテルナ マジカ)でオリーブオイル&料理講習

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いつの事だったか、目黒の人気トラットリア「ランテルナ マジカ」の阿部シェフからこんなメールを頂いた。

「日本で開催しているオリーブオイルセミナー、是非参加したいのですが日程が合わず参加できません。」

阿部シェフとは数年前、トラーパニで開催する私の料理教室に参加してくださって以来、メールやFBでコンタクトを取り続けてきた。私も久しぶりにお会いできたら、、、、と思っていたので、本当に残念であった。その後、届いたこんなメール。

「参加するのは難しいのですが、ならばウチのお店でオリーブオイル&料理講習会をウチのコック&カメリエーレに開催するというのはどうでしょう?」

プロの料理人やカメリエーレの方々を相手に私が教える日が来るとは、、、17年前、イタリア料理店で働き始めたときには想像もしなかった。シチリアの風を感じていただけたら、と二つ返事で引き受けた。4月の日本滞在はシチリア料理本の撮影でいっぱいいっぱいの予定の中、日本滞在最終日の日曜日をランテルナ マジカDayとした。

「ヤロウばかりが20人ほど集まります。むさくるしいと思いますがどうぞ宜しくお願いします。」

と、1週間前にやってきた阿部シェフのメッセージ。普段は圧倒的に女性の生徒さんが多いので、いつもとは違う雰囲気なのだろう、、、と私もワクワクしていた。当日、お店に到着すると、続々やってくるヤロウ達。

「おはようございます!今日はよろしくお願いします!!」

と、非常に元気な声が店に響く。若者のやる気ある元気な姿というのは非常に清清しく、この世界に足を踏み入れた十数年前をちょっと思い出した。全員が揃ったところでまずはオリーブオイルセミナーを開始。

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男子ばかり24名。オリーブオイルの話をたっぷりと語った。話したい事が多すぎて、基本的なポイントを抑えられただろうか、、、話の内容が理解できただろうか、、、。オリーブオイルを1時間で語るのはあまりにも時間が短すぎる。短時間の間に何を伝えるか、、、それは非常に難しいところである。何はともあれこの日、オリーブオイルの話を聞いて、少しでも興味が増してくれたら嬉しいと思う。

さて、次は料理教室。

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私が説明&デモをしてその後、皆で一緒に作る。何せ料理人の方々が作るわけだから手際が良く、、、。

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あっという間にドルチェ2品と料理3品、計5品が出来上がった。

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11:00から始まった講習会は18:00までビッチリ続き、最後は料理の試食で終了。あっという間の7時間だった。シチリアで私が感じたシチリア料理、そしてシチリアの空気感を皆さんに感じていただけたら嬉しいと思う。

ランテルナマジカは「シチリア料理店」ではない。毎年シェフやスタッフがイタリア各地を食べ歩き、「イタリア各地の美味しい料理」を集めたトラットリアだ。シチリア料理店、トスカーナ料理店、ピエモンテ料理店、と料理に特徴を持たせたトラットリアが今、日本で注目を浴びる中、珍しい存在だ。それでもすごく流行っている理由、、、この講習会をやってみて私も分かった。何故なら、

「お店の中に良い”気”が流れているから」

威勢の良いスタッフ、若いスタッフを育てようとする姿勢、しっかりとした挨拶、皆のやる気が何よりもこのお店を盛り上げているのだろう。流行るお店には理由がある。それは、料理だけでもなく、サービスだけでもなく、、、、その店全体に流れる「空気」だと思うのだ。

ランテルナマジカは系列の店舗があと2店ある。計3店舗の情報を記すので、機会があったら足を向けてみて頂きたい。

■ Torattoria della Lanterna Magica(トラットリア デッラ ランテルナ マジカ)
住所:東京都品川区上大崎2-9-26 T&H Memory
電話番号:03-6408-1488
URL:http://www.lanternamagica.jp/index.html

■ Antica Vineria Giuliano(アンティカ ヴィネリア ジュリアーノ)
住所:東京都港区白金台5-17-10 Shiroganedai THE 2000 B1F
電話番号:03-5449-6777
URL:http://www.v-giuliano.jp/

■ Osteria Beverino(オステリア ベヴェリーノ)
住所:東京都渋谷区東3-15-7ヒューリック恵比寿ビル1F
電話番号:03-6427-3525
URL:www.beverino.jp/

最後にこんな機会を作ってくれた阿部シェフ、そして経営陣の阿部さんに感謝の気持ちを、、、。
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by lacucinasiciliana | 2012-05-10 03:12 | REIの料理教室@JAPAN

オリーブの花

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5月はオリーブの花の季節。ちっちゃいちっちゃい白い花が可憐に健気に咲いている。

4月中旬にシチリアを後にし日本へ行く事2週間ちょっと。戻ってきたシチリアはガラリと季節が変わっていた。眩いばかりの太陽、スクスクと育って実を付けたグリーンピースやソラマメ、既に実を付け始めたブドウ、早くも地植えされて育ち始めた夏野菜、そして花を咲かせたオリーブ。たった2週間の間にシチリアの畑はすっかりと様変わりしていた。

オリーブは新芽が出てきて花を付けはじめるこの季節、鮮やかな緑と白い小さな花のコントラストが非常に美しい。ギラギラ、、、とまではまだいかない太陽の下で咲いたかと思うとすぐに枯れる小さなオリーブの花。オリーブオイル生産者にとっては花のつき方でオリーブの実の付く量が想定できるという非常に重要な季節でもある。私にとっては、オリーブの花が咲くと夏が来る、季節の変わり目の合図でもある。

さて、今年のオリーブの出来はどうであろうか。
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by lacucinasiciliana | 2012-05-08 00:56 | オリーブオイルのお話

シチリア料理本撮影風景色々

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3月の日本滞在に続き、シチリアに戻った1ヶ月後、また日本に渡った。今回の目的は夏に出版予定のシチリア料理レシピ本の料理の撮影であった。

撮影が行われたのは出版社が持つスタジオ。

4月16日、撮影初日。

3月の日本滞在で打ち合わせの時に顔合わせをしてたおかげで初対面の人は少なかったものの、それでも初日はドキドキするものだ。スムーズに行くだろうか、、、、。しかし、そんな心配は撮影が始まると共に払拭された。どうやって盛り付けようか、、、と迷う私に、

「いつも通りに料理して、いつも通りに盛り付けして下さいね」

という、出版社、編集者の声。

「レストランのような盛り付けはしないでくださいね。あくまでも”家庭料理”ですから。REIさんらしく作ってください。」

常に、シチリアらしさ、そして私らしさを重視してくれた。それは料理に関しても、スタイリングに関しても。1冊目の本で自分らしさを出すことが出来た私はなんと幸運なのだろうか。

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作った料理は撮影が終わるたびに一皿一皿、皆が試食。

「美味しいね~。」
「食材の使い方が面白いね。」
「こんなにミントって使うの?」

皆からの「美味しい」の一言が何より嬉しく、私のカンフル剤となった事は言うまでもない。中でも多くの料理家の方々の撮影をしイタリア料理に造詣が深いカメラマンA氏からのお褒めの声は、私にとっても非常に嬉しいものだった。

和気藹々としたスタッフに囲まれて全6日間の撮影は、非常にスムーズに楽しい雰囲気の中終了した。

シチリアに住んで8年目。最初は見るもの食べるもの全てが新鮮だった私だが、さすがにシチリアの生活も日常となってきた今日この頃。どんなにアンテナを敏感に張り巡らしていても、やはり最初の頃に比べると鈍ってくるものだ。撮影最中のスタッフの声は、そんな私に刺激を与えてくれる非常に貴重な意見であった。撮影最中に「新たなシチリア」をいくつも発見する事ができたのであった。

これからレシピの調整&チェック、コラムの執筆などなど、まだまだ仕事は残っているが、本のイメージを決定つける料理の撮影が終わった今、大きな山場を一つ超えた気がする。これから出版まではいかにシチリア料理の情報を決められた中の文字数に納めるか、、、、頭を悩ます事となるだろう。まだまだ先は続くが、美味しそうに写真を撮影してくれたカメラマンのA氏、美しいスタイリングを手がけてくれたスタイリストのJ氏、編集部のSさん、撮影に際して私を支えてくれた料理アシスタントの面々、そしていつも励ましてくれる編集者のYさん、撮影に携わった方々全員にお礼を申し上げたい。

出版予定は8月下旬。それまでのインフォメーションはこのブログでご紹介していく事としよう。
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by lacucinasiciliana | 2012-05-03 17:43 | シチリア料理本出版